真壁刀義とYOHが明かす小林邦昭さんの素顔「殺伐すぎた道場の環境を激変させた功労者」

AI要約

9日に死去した名レスラーの小林邦昭さんの通夜が、18日に東京都内で行われた。小林さんは初代タイガーマスクのライバルとして知られ、リング上だけでなく道場の管理人として後進の育成にも貢献した。通夜には多くの著名なレスラーが参列し、その人間性と功績が称賛された。

小林さんはクビカリハンターとして名を馳せ、多くの選手からリスペクトを受けていた。引退後も道場の管理人として、選手たちの支えとなり大きな影響を与えていた。彼の人格的魅力や献身的な姿勢は多くの人々に感動を与えた。

通夜には現役選手や引退選手、また海外で活躍する選手など幅広い人々が集まり、小林さんへの感謝と敬意を示した。彼が残した功績と思い出は多くの人々の心に深く刻まれている。

真壁刀義とYOHが明かす小林邦昭さんの素顔「殺伐すぎた道場の環境を激変させた功労者」

 9日に死去した名レスラーの小林邦昭さん(享年68)の通夜が、18日に東京都内で行われた。初代タイガーマスクのライバルとして一世を風靡し「虎ハンター」の異名を取った小林さんの功績はリング上だけにとどまらず、新日本プロレス道場の管理人として後進を育成。通夜に参列した真壁刀義(51)とYOH(36)が、誰からも愛された小林さんの素顔を明かした。

 小林さんの通夜には藤波辰爾、長州力、藤原喜明、前田日明氏、佐々木健介、レスリング五輪2大会銅メダリストの浜口京子ら約200人が参列。初代タイガーマスクは欠席となったが、関係者によれば16日に安置所で個別に別れのあいさつを済ませていたという。

 一方で新日本は現在北海道巡業中のため、多くの現役選手は参列がかなわなかった。それでも真壁をはじめ、負傷欠場中のYOH、マスター・ワト、上村優也、ノアでの武者修行を終えた直後の大岩陵平が出席。米AEWで活躍する柴田勝頼も姿を見せた。

「虎ハンター」として名をはせた小林さんが年齢・国籍問わず多くの選手からリスペクトされるのは、2000年4月の現役引退後も道場の管理人として「縁の下の力持ち」となっていたからだ。取材に応じた真壁は「あんだけ人の世話をする人はいないんですよね。ああいう人は二度と出てこないと思う。レスラーでもすごいし、道場管理人として見るのもそうだし、自分のトレーニングもそうだし。あんなすごい人、今までいなかったからさ」と故人をしのんだ。

 96年入門の真壁は自身の新弟子時代を「殺伐すぎてもう逮捕ですよ。みんな逮捕だよね。今でも捕まえてやろうと思うくらい」と冗談めかしつつ証言する。しかし誰に対しても優しい人格者の小林さんが管理人となった後は、道場の環境が劇的に変わった。「すごいって。小林さんがいなかったら? 辞めてたヤツも多いだろうし、新日本プロレスというもので(世間に)打って出れてないと思う。そんだけ違うからね。本当に一、二を争うレベルで功労者だと思うね」とたたえた。

 親子ほど年の離れた選手たちからも愛された。YOHは「心の支えというか、道場生の立場になってくれていたので。僕らを守ってくれたというか、生活しやすいようにしてくれてましたね。感謝しかないです」と小林さんと過ごした日々を振り返る。「自分がちゃんこ番の時、小林さんが関係者じゃないであろう女性の方を入れて道場で1時間くらいお茶してたんですよ。まあ小林さんの知り合いであれば僕らも注意することもないので対応してたんですけど、女性が帰った後で『アイツ誰だ?』って言ってて。こっちが聞きたかったのに…。ある意味で一番記憶に残ってますね」と優しすぎるがゆえの天然エピソードも明かした。

 明るい笑顔で神聖な道場を照らし、親身になってレスラーたちを育てた小林さん。その功績はあまりにも大きい。