【秋場所】好調・若隆景はまだ強くなる? 師匠・荒汐親方「ケガをする前の稽古量には戻ってない」

AI要約

大相撲秋場所9日目、優勝経験者の若隆景が翠富士を寄り切って7勝目を挙げた。

昨年のケガから復帰し、現在は勝ち越しに向けて着実に成績を上げている。

師匠は復帰途上の現状を冷静に分析し、今後の見通しとして順調な回復と稽古量の増加を期待している。

【秋場所】好調・若隆景はまだ強くなる? 師匠・荒汐親方「ケガをする前の稽古量には戻ってない」

 実力者の現状は? 大相撲秋場所9日目(16日、東京・両国国技館)、優勝経験者の幕内若隆景(29=荒汐)が幕内翠富士(28=伊勢ヶ浜)を寄り切って7勝目(2敗)。約1分半に及ぶ熱戦を制した取組後は「動きは良かったし、最後まで集中してやるだけだった」と納得の表情を浮かべた。

 昨年春場所で右ヒザ前十字靱帯断裂の大ケガを負い、関脇から幕下まで転落した。それでも懸命なリハビリの末に復帰し、先場所は1年ぶりとなる幕内の土俵で11勝。今場所も着実に白星を重ね、勝ち越しに王手をかけた。

 師匠の荒汐親方(元幕内蒼国来)は今場所の相撲内容について「いなしたりとかはあるけど、そこは右ヒザの状態もあるので」と回復途上の現状を冷静に分析。「右ヒザは場所ごとに少しずつ良くなってきているし、少しずつ稽古量を上げてきている。ケガをする前の稽古量には戻ってないけど、11月場所、来年の1月場所には(現在の1日10番程度から)毎日15番とか、20番近く取れるんじゃないのかな」と今後の見通しを明かした。

 首位と2差は優勝圏内だが、師匠は結果ではなく地道に一歩ずつ復活を目指す構え。「自分としては、15日間をケガなく終えてほしいというだけ。本人も自分のやれることを精いっぱいやっているし、それを出し切るだけで十分だと思う」と〝親心〟をのぞかせた。