【オリックス】今季限りで現役引退表明の比嘉幹貴が登板 この日の登板が“引退試合”の可能性

AI要約

現役引退を発表した比嘉幹貴投手が感動の登板を果たす。

山川との投球を振り返り、スタンドから拍手が送られる。

球団のセレモニーに固持し、引退試合として登板する比嘉に観客から惜しみない拍手。

<オリックス-ソフトバンク>◇16日◇京セラドーム大阪

 今季限りでの現役引退を発表したオリックス比嘉幹貴投手(41)が、8回に登板した。この回は椋木が2番手で登板していたが、2死二塁となった場面で中嶋監督が自らマウンドに足を運び、ベテラン右腕を出迎えた。やはり今季限りでユニホームを脱ぐT-岡田、安達、小田も場内から登板を見守り、安達は立ち上がって拍手を送った。

 0-1の8回2死二塁で4番山川という場面。比嘉は野手陣を見渡し、大きく息を吐いた。初球は139キロのボール、2球目は127キロストライク、3球目は99キロボール、4球目は渾身(こんしん)の141キロがボールになった。スタンドから激励の拍手が起きたが、5球目は140キロがボールになり、山川を歩かせた。

 続く中村晃への初球もボール。2球目126キロもボール。一塁から頓宮がマウンドに行き、またスタンドから激励の拍手が起こった。3球目は140キロのストライク、4球目の140キロで右飛に打ち取った。

 15日に引退が発表され、出場選手登録されてベンチ入りしていた。長年の功労者に対し、球団は引退会見やセレモニーなどを準備していたが、本人が固持。この日の登板は“引退試合”になる可能性が高い。謙虚な人柄がにじみ出る引き際に、スタンドを埋め尽くした3万4936人の観客が惜しみない拍手を送り、右翼スタンドからは比嘉コールが沸き起こった。