山下美夢有は今季3度目の“ボギーなしV逸”で3戦連続の2位 「悪いなりにまとめたけど、それじゃあ優勝できない」

AI要約

山下美夢有が再び優勝を逃し、3日間の競技でボギーなしの記録を更新。

2週連続で1打差でV逸し、賞金880万円を獲得して年間獲得賞金が1億円を超える。

2位に終わりながらも、次週に向けてショットの調整を行い、3季連続の年間女王を目指す山下美夢有。

山下美夢有は今季3度目の“ボギーなしV逸”で3戦連続の2位 「悪いなりにまとめたけど、それじゃあ優勝できない」

<住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 最終日◇15日◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県)◇6560ヤード・パー72>

また勝てなかった。7メートルのバーディトライは無情にもカップをすり抜けた。1打差を追った最終18番。首位に並ぶ最後のチャンスを逃し、山下美夢有の今季初Vはまたも持ち越しとなった。

「ショットがちょっと曲がっていて、チャンスにつく回数が少なかった。最近は調子があまりいい感じではないので…。まあ、悪いなりにまとめているかなと思うけど、それじゃあ優勝とかはできないと思いました」

敗者は多くを語らず、謙虚に現実を受け止めた。だが、「悪いなりにまとめた」の次元はとんでもないレベルの高さだ。3日間54ホールでボギーはなし。前週の「ソニー 日本女子プロ選手権」初日にツアー記録を更新する「102」ホールで止まった連続ボギーなしは、リスタートしたその第2ラウンド途中から、この日で再び「102」ホールとなった。

ボギーなしで優勝を逃したのは、36ホール短縮だった3月の「アクサレディス」、4日間競技ではツアー史上2人目のボギーなしだった7月の「大東建託・いい部屋ネットレディス」に続いて今季3度目。年間2度だけでも史上初だったが、悔しすぎるツアー記録をさらに更新してしまった。2週連続の1打差V逸。2位は3戦連続で今季7度目となった。ツアー記録は1989年のト阿玉(台湾)の8度。喜べない記録には、そろそろ終止符を打ちたい。

2位の賞金880万円を加算し、年間獲得賞金は1億円を超えた。0勝での大台突破は2022年の吉田優利以来、史上2人目だが、「0」を「1」以上にするチャンスはまだ10試合残っている。「とりあえず、今のショットをしっかり直して、また来週につなげたい」。3季連続の年間女王を目指すプロ5年目のシーズン。ボギーを打たない女王のスタイルに揺るぎはない。あとはバーディを貪欲に積み重ねて、いじわるなゴルフの神様を力ずくで振り向かせるまでだ。(文・臼杵孝志)