鎌田大地にとっての最優先事項とは? 「やっぱり大事なのは…」今のサッカー日本代表とは「やってることが違うんで」【コラム】

AI要約

日本代表は中国代表に圧勝した後、バーレーン代表とのアウェイ戦に挑む。長友佑都や監督も強気なコメントを発しており、2連勝が期待される。

攻撃陣の構成には疑問符がついており、2シャドウの選手は誰が起用されるかが焦点となっている。鎌田大地も出場機会が期待されている。

鎌田は新天地のクリスタル・パレスでのプレースタイルと代表での役割の違いを認識し、攻撃的な役割を果たす覚悟を示している。

鎌田大地にとっての最優先事項とは? 「やっぱり大事なのは…」今のサッカー日本代表とは「やってることが違うんで」【コラム】

 日本時間の10日、2026年北中米ワールドカップ最終予選の第2戦が行われる。大勝を収めた中国代表戦とは違い、今回はアウェイでバーレーン代表と戦うサッカー日本代表にメンバー変更はあるのだろうか。初戦は出番のなかった鎌田大地は、競争が激しい代表の中でもあくまでチームファーストの姿勢を貫いている。(取材・文:元川悦子)

 ”鬼門”と言われた5日の2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選初戦・中国代表戦(埼玉スタジアム2002)を7-0で圧勝し、10日の次戦の地・バーレーンに乗り込んだ日本代表。最終予選序盤2連勝となれば、2014年ブラジルW杯の予選時以来だが、当時はホーム2連戦。今回はホームのあとに・アウェイでの一戦とより過酷な条件下で高いハードルに挑むことになる。

 それでも、予選5回目の長友佑都(FC東京)が「長谷部(誠=コーチ)とも話したけど、今の代表は歴代最強チームだと感じる」と強調。現在のタレント力や国際経験値を持ってすれば、2連勝は十分可能なはず。森保一監督も自信を持ってのぞむに違いない。

 基本布陣の3-4-2-1は継続するとして、問題は攻撃陣の構成だ。1トップの上田綺世(フェイエノールト)、右ウイングバック(WB)の伊東純也(スタッド・ランス)、左WBの前田大然(セルティック)らの先発が有力視される中、予想が難しいのは2シャドウ。前回の南野拓実(モナコ)と久保建英(レアル・ソシエダ)のコンビが非常に機能していたため、そのまま行きたいという思いも指揮官の中にはあるだろう。

 ただ、前回出番のなかった鎌田大地(クリスタル・パレス)、浅野拓磨(マジョルカ)ら実績ある面々も控えていることに加え、初戦は右WBで先発出場した堂安律(フライブルク)もシャドウの位置でもプレーできる。どの組み合わせが最適解なのかを最後の最後まで熟考するのではないか。

 鎌田に関して言うと、今季赴いた新天地のクリスタル・パレスで今のところ右シャドウでの出場が多いという点で、少しアドバンテージがありそうだ。

 しかし、本人は「やってることが違うんで。パレスと違って今の代表はつねにボールを持てる立場。パレスはどちらかというと、ボールを取ってからのショートカウンターだったりっていうのが多いんで」と異なる役割だと捉えている。代表ではより攻撃的タスクを押し出すべきだと意識しているという。

「たぶん強豪国や自分たちより強い相手になると、下がってタメを作るとか、ボランチのサポートは必要になってくると思いますけど、今はそこをやらなくても基本的にはボールを持てる。どちらかというと前に残ってる方がいいと思うんで。もちろん相手や時間帯を見ながらやりますけど、しっかりゴール前の方に行くことが大事かなと思います」と彼はシャドウで出場した場合は、フィニッシャーとして貪欲に得点を狙いにいく構えだ。

 今のクリスタル・パレスの指揮官、オリヴァー・グラスナー監督がフランクフルトを率いていた頃の鎌田も、シャドウに入ってゴール・アシストという目に見える結果を残した時期がある。もちろん当時と全く同じプレーを今の代表で見せられるわけではないが、前向きなイメージは作りやすい。