【甲子園】大社旋風の真実 早稲田実業戦・延長11回死闘のベンチで「あの子誰だ」「代打は選手に相談」 意外な事実だらけのウラ側

AI要約

出雲市にある神々の国、出雲大社から車で5分のところに位置する大社高校は、甲子園での戦いで強豪校を破り、大活躍を見せた。

9回ウラの攻撃で1点ビハインドの緊迫した状況で、大社高校の選手たちは粘り強いプレーを見せ、劇的な同点を奪った。

奇策で知られる早稲田実業との激闘は延長戦を招き、試合の行方は予測不可能な展開となった。

【甲子園】大社旋風の真実 早稲田実業戦・延長11回死闘のベンチで「あの子誰だ」「代打は選手に相談」 意外な事実だらけのウラ側

神々の国と呼ばれる島根県出雲市。その象徴としてそびえ立つ出雲大社から、車を走らせること5分。神がかり的な旋風を巻き起こし、甲子園を沸かせた公立高校を訪ねた。

大社高校は初戦から強豪校を次々と撃破。ベスト8をかけた伝説の早稲田実業戦、激闘を繰り広げ勝利した。

手に汗を握る展開で、日本中を沸かせた試合となり、大社旋風を巻き起こした。

激闘の真実を監督、選手たちが証言した。

試合は、迎えた9回ウラの攻撃、大社高校の1点ビハインド。先頭打者は7番、ここまで投げ抜いたエース馬庭優太(3年)。

馬庭:

正直、自分、ちょっと諦めたとこがあって。

諦めかけた、この打席。打球はセカンドに転がったが暴投となり、馬庭は二塁へ。

馬庭:

なんか起きるなっていうのは、自分は思いました。2塁に行けてやっぱなんか大社はもってるなっていうのを自分はそこで感じました。

同じく3年の藤江龍之介はこの状況に。

藤江:

本当にああいう場面で魔物が住んでるなって思いました。

甲子園に住む魔物は、大社高校の背中を押す。続く8番、園山純正(3年)のバントはなんと内野安打に。さらに9番、髙橋翔和(3年)がスクイズを決め、土壇場で同点に追いついた。

9回ウラ、1アウトランナー2塁3塁、1点入れば試合終了の場面。

スクイズ対策で早稲田実業が仕掛けたのは、レフトがピッチャーの横に来る奇策、『内野5人シフト』。

その時、大社高校・石飛文太監督(42)は、

石飛監督:

僕、最初気づいてなくて、普段見えない光景があって。ベンチの選手に「あの子誰だ」というふうに聞いて、そしたら「あの外野が一人来ました」って。

レフトの選手が、ピッチャーとサードの間に入り、外野は3人から2人になる変則シフト。

打席に立った2番・藤江は、

藤江:

冷静さをずっと保って打席に入ろうと思ったんですけど、やっぱりその雰囲気だったりとかで、自分が冷静さを保てませんでした。

打球はくしくも内野の守備に加わったレフトの元へ飛んだ。

藤江:

引っ張ってゴロ転がせば3塁ランナーの園山が帰ってくれるっていう気持ちで打席に入ったんですけど、声援だったりとかに押されて、あそこに飛んだかなと思います。

内野5人シフトにはまり、この回は1点に抑えられ延長戦へ。

奇策がはまった早稲田実業。

早稲田実業キャプテン宇野真仁朗(3年)はこの作戦について、

宇野:

夏の大会前に2、3回くらいですけど一応練習はしていました。正直あんなに綺麗にハマるとは思っていなかったです。

魔物は気まぐれ、今度は早稲田実業高校の味方となった。