上地、進化示した金 複と2冠「最高の結果」―車いすテニス〔パラリンピック〕

AI要約

上地は車いすテニス女子シングルスでデフロートを破って快挙を達成した。

試合では、相手の絶不調に乗じてリターンやストロークで対抗し、最終セットまで粘り強く戦った。

国枝慎吾さんとの練習を通じて、新たな強みを見つけ、最高の結果を出すことに成功した。

 ダブルスに続く快挙を成し遂げた。

 車いすテニス女子シングルス。上地は東京大会覇者の絶対女王デフロート(オランダ)をついに大舞台で破った。

 相手は、サービスが絶不調だった分、力強いリターンやストロークで対抗してきた。最終セットもコート深くに返球され、簡単に攻撃を仕掛けられない。それでもラリーで粘り、相手が先にミスをする展開を増やし、最後は優位に立った。「諦めなかったからこそ、チャンスが来て、それをしっかり物にすることができた」

 東京大会の決勝では、ストレート負け。「今の自分ができる精いっぱいはここかな」。それでも活路を見いだすために、車いすテニスのレジェンド国枝慎吾さんと一緒に練習する機会を得た。レジェンドの助言はどれも的確。「一つ一つが理にかなっていて、自分に当てはめたときのプレーが想像できるような問い掛けやアドバイスをしてくださる」。自身では気付かなかった強みも見つけてもらったという。

 輝かしい戦績を残してきた国枝さんですらも成し遂げられなかったパラリンピック2冠。「最高の結果を皆さんに報告することができて、うれしい」。ダブルスの金メダルとは違う喜びに、涙が止まらなかった。