「大谷さん、どこを目指して突き進んでいるんですか」に大谷翔平は何と答えた? 初MVPに輝いた3年前、じつは“二刀流の危機”を感じていた

AI要約

大谷翔平が歴史的なシーズンを送っており、40本塁打・40盗塁(40-40)を達成し、さらに50-50も視野に入れている。

大谷はいつも通算ではなく、1シーズンごとの数字に意識を置いており、常に自身の基準を更新し続けることを目指している。

投打ともに具体的な数字を意識しており、自分の目指す数字を明確に持っている。

「大谷さん、どこを目指して突き進んでいるんですか」に大谷翔平は何と答えた? 初MVPに輝いた3年前、じつは“二刀流の危機”を感じていた

 ロサンゼルス・ドジャースで今季、メジャー史上6人目の40本塁打・40盗塁(40-40)を史上最速で記録し、史上初の「50-50」も視野に快進撃を続ける大谷翔平。いまや世界的なスーパースターとなった大谷とメジャー入りから7年間にわたって1対1で向き合い、独占インタビューを続けてきたベースボールジャーナリスト・石田雄太氏の著作『野球翔年II MLB編2018-2024 大谷翔平ロングインタビュー』(文藝春秋)より、内容を一部抜粋して紹介します。

 第2回は、自身初のメジャーMVPを獲得した2021年シーズン中に語った「二刀流の危機感」についてーー。《全3回の第2回/第3回に続く》

ーーそれにしても、歴史的なシーズンを送っていますね。8月までにホームランが42本でメジャートップ、 打点はリーグ6位、盗塁も22でリーグ3位です。さらにピッチャーとしても19試合に先発して8勝1敗、防御率は3.00 、奪三振は127。オールスターでは“1番DH” で“先発ピッチャー”と、栗山英樹監督(ファイターズ)の『翔平は2人いる』を地で行ってしまいました。大谷さん、メジャーでいったいどこを目指して突き進んでいるんですか。

「まぁ、他の人とやっていることが違いますから。2つやるという、ちょっと違うことをやっているので、必ずしも比較になるわかりやすい数字を出せるわけではないんですよ。今年、このまま順調にいけば、おそらくキャリアハイの数字は残ると思いますし、逆に言えばそれがこれからの自分の中の基準になるんじゃないですかね。それを常に更新し続けていくことが目指す数字ということになっていくのかなと思います」

ーーやはり意識するのは通算ではなく、1シーズンごとの数字ということなんですね。実際、今年の開幕前、『二刀流としてどんな数字をイメージしているんですか』と訊いたとき、投打ともに具体的な数字を挙げてくれたことを覚えていますか。

「言いましたっけ? (笑)」