DeNA・戸柱恭孝 変わった役割は熱き思いを胸に「自分だけのことを考える年齢じゃない」/このままでは終わらない

AI要約

捕手陣では山本祐大がレギュラーとして一本立ち。高卒2年目の松尾汐恩も芽を出し、7月中旬には三浦大輔監督に呼ばれた。

プロ9年目の34歳の戸柱恭孝は、献身に徹するようになり、チームを支える姿勢を示している。8月20日の試合では勝利に貢献し、逆転でのCS進出を目指している。

チームへの愛情を示す戸柱恭孝は、キャリアを積み重ねながらも強くなったベイスターズ愛を持ち続けており、チームへの貢献に注力している。

DeNA・戸柱恭孝 変わった役割は熱き思いを胸に「自分だけのことを考える年齢じゃない」/このままでは終わらない

 私欲は捨て、献身に徹するようになった。「自分だけのことを考える年齢じゃない。気持ちの浮き沈みは見せないように、数字以外のところでも貢献したい気持ちです」。プロ9年目の34歳。縁の下でチームを支える戸柱恭孝にもやっと、スポットライトが当たった。8月20日の中日戦(横浜)で18日ぶりのスタメン出場。先発の大貫晋一ら5投手をリードし、バットでも今季初打点を含む3安打2打点と勝利に貢献した。「みんなで取った1勝」とは本心から出た言葉。逆転でのCS進出を目指し、ベテランも乗ってきた。

 捕手陣では山本祐大がレギュラーとして一本立ち。高卒2年目の松尾汐恩も芽を出し、7月中旬には三浦大輔監督に呼ばれた。「しんどい立場なのは分かる。酷な場面も多くなるかもしれないけど、準備しておいてほしい。トバがいてくれると助かるから」。心にスッと入ってきた。開幕をファームで迎え、一軍に合流したのは4月14日から。ここまで9月3日現在で32試合の出場にとどまっているが、果たすべき役割を再確認できた。

 本拠地のナイターでは午前10時過ぎに球場入り。早出で打撃練習を欠かさず「途中から出ても、できるだけ100%の力が出せるように」と守備、走塁メニューも全力で取り組むことがルーティンだ。昨年オフは国内FA権を行使せず、4年契約でチームに残留。「このチームで優勝したいんですよ」と今季途中加入の筒香嘉智からもあるとき、同じ思いを打ち明けられた。キャリアを重ね、強くなったベイスターズ愛。極上のバックアップが、浮上へ力を注ぐ。

写真=BBM