「に、22歳で“永世二冠”って!」藤井聡太王位5連覇のスゴさが世間的にもっと知られてほしい…観る将マンガ家が描く将棋界エモい名場面

AI要約

藤井聡太竜王の竜王戦挑戦者決定や、福間香奈女流五冠の防衛、神谷広志八段の通算600勝など、将棋界での話題を振り返る。

佐々木勇気八段が竜王戦挑戦権を獲得し、初の八大タイトル挑戦へ。神谷広志八段の連勝記録や福間香奈女流五冠のクイーン清麗獲得も注目。

福間女流五冠の第1子妊娠発表や白玲戦の特別対局など、将棋界には嬉しいニュースが続々。

「に、22歳で“永世二冠”って!」藤井聡太王位5連覇のスゴさが世間的にもっと知られてほしい…観る将マンガ家が描く将棋界エモい名場面

藤井聡太七冠や伊藤匠新叡王の誕生など、話題満載な将棋界。観る将のマンガ家・千田純生先生に今月も「イラストで将棋ハイライト」を描いてもらいました。

 猛暑のち台風……と、天候にやきもきする8月がようやく終わりました。それでも将棋界の8月は暑さを忘れさせてくれるような出来事が数々ありました。振り返っていきましょう! 

 今回はまず、竜王戦挑戦者決定のニュースから。藤井聡太竜王が通算3期としている竜王戦七番勝負(10月5日開幕)の挑戦者が、佐々木勇気八段に決定しました。

 広瀬章人九段と争ったトーナメント決勝三番勝負、7月29日に行なわれた第1局、8月13日に行われた第2局で連勝し、30歳にして初の八大タイトル挑戦となります。

「勇気八段で語り草なのは、藤井竜王がデビュー直後に連勝記録を飾っていた際、新記録樹立なるかの2017年竜王戦トーナメントでのことです。次局で対戦可能性のある増田康宏四段と藤井四段(どちらも当時の段位)の一局を、対局室の片隅で凝視していました。その視線の鋭さに、将棋に懸ける思いを感じました」

 編集担当さんもこのように振り返っています。その初対局では勇気八段に軍配が上がり、その後の公式戦では藤井竜王が4連勝。一方で勇気八段は2年連続で早指し戦のNHK杯決勝進出を果たし、2023年度は藤井竜王を撃破して優勝を果たしています。竜王戦トーナメントから始まった2人の関係が、2024年の竜王戦でどんなストーリーとなるのか――。

 なお連勝記録と言えば、藤井四段が更新する前の記録保持者だった神谷広志八段(63歳)が、通算600勝を達成しました。神谷八段の28連勝を振り返ってみると、連勝相手には石田和雄九段、そして最後には米長邦雄永世棋聖と錚々たる面々が……その後も積み重ねた勝利もまた、輝かしいものです。

 女流タイトルでは福間香奈女流五冠が第6期清麗戦五番勝負で加藤桃子女流四段相手に3勝1敗で防衛に成功。通算5期を達成して「クイーン清麗」を獲得。王座、名人、王位、王将、倉敷藤花につづいて6つ目の「クイーン」称号と、歴史的な女流棋士である証をさらに手に入れました。

 さらに福間女流五冠は8月29日には第1子妊娠を発表されました、おめでとうございます!! 

 31日に開幕した「白玲戦」では母子の健康のためにイス対局、和服非着用となりました。日本将棋連盟の羽生善治会長も「ご懐妊まことにおめでとうございます。将棋連盟としても元気なお子様が生まれるようにサポートしていきたい」とのコメントを残していて、トップ女流棋士が公私ともに充実した日々を過ごせるように願っています。