大谷翔平とジャッジより三冠王に近い2人?スクーバルとセールは100年ぶり3度目の「MLB三冠王&リーグ三冠王」の快挙達成なるか

AI要約

打者としてはアーロン・ジャッジと大谷翔平が歴史的なシーズンを送り、三冠王の可能性を残す。

投手部門で三冠王の可能性が高いのはタリク・スクーバルとクリス・セール。

両リーグで投手三冠王が達成され、100年ぶりの快挙に期待がかかる。

大谷翔平とジャッジより三冠王に近い2人?スクーバルとセールは100年ぶり3度目の「MLB三冠王&リーグ三冠王」の快挙達成なるか

 MLBシーズンも残すところ1か月。打者としてはアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)と大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)が両リーグで歴史的なシーズンを送り、三冠王の可能性を残して最終月を迎えた。一方で、より三冠王誕生の可能性が高いのは投手部門かもしれない。

 ア・リーグ中地区4位で、ワイルドカード争いでも3位から5ゲーム差(現地9月1日現在)をつけられているデトロイト・タイガース。そんなチームのエースとして孤軍奮闘を見せているのがタリク・スクーバルだ。現在27試合に先発し16勝4敗、防御率2.51、奪三振201で、いずれもア・リーグのみならずMLBトップの成績。投手3部門でMLBトップとなると162試合シーズンでは2006年、ミネソタ・ツインズのヨハン・サンタナ以来18年ぶりとなる。

 一方、ナ・リーグではアトランタ・ブレーブスに新加入したベテラン、クリス・セールが大活躍。近年は故障が目立ち、かつての輝きは失われたと思われたが、ボストン・レッドソックスから移籍してきた初年度の今季、ここまで15勝3敗、防御率2.58とリーグ1位の数字を残し球団の期待に結果で応えている。投手3部門のもう1つの項目、奪三振数も197で1位ディラン・シース(サンディエゴ・パドレス)の201に次ぐリーグ2位。球界屈指の”ドクターK”が好調をキープできれば自身初のサイ・ヤング賞、さらには三冠王も獲得が大きく近づくだろう。

 両リーグで投手三冠王が達成され、かつ片方がMLB全体でトップの成績を残すことができれば、1924年ブルックリン・ロビンス(現ドジャース)のダジー・ヴァンスとワシントン・セネターズ(現ツインズ)のウォルター・ジョンソンが達成して以来3度目、実に100年ぶりの快挙だ。

 低迷するチーム一筋5シーズン目で圧倒的な成績を残す27歳のスクーバルと14シーズン目の今季、強豪に移籍して自身初の栄冠に向けて復活を遂げた35歳のセール。境遇は全く異なるものの、ともにサイ・ヤング賞候補の快投を続ける両投手には、この歴史的なシーズンを走り抜ける姿をぜひ見せてほしい。

構成●THE DIGEST編集部