夏競馬で3歳未勝利戦は終了するけど…ニシノクレセントのように新天地での飛躍を願いたい

AI要約

日本からオーストラリアに移籍した競走馬が活躍し、新天地で勝利を挙げている。

ニシノクレセントがオーストラリアで3勝目を挙げるなど、期待を集めている。

オーナーズクラブ「ライジングサン・シンジケート」は日本馬の移籍を積極的に進めつつある。

 夏競馬とともに3歳未勝利戦が終了…、ただ、ここから新天地で飛躍していく馬もいる-。1日、南半球オーストラリア・ヴィクトリア州のジーロング競馬場では、日本出身の競走馬ニシノクレセント(セン5、父サトノアラジン)が素晴らしい走りを見せた。JRAでは2着2回3着3回の成績を残したが、22年9月4日、夏の小倉最終日の未勝利戦で7着に敗れ、勝ち上がることができなかった馬。この日は5月以来のレースで休み明けだったが、豪快な差し切りでオーストラリア移籍後の3勝目を挙げている。

 同馬を所有するのはオーストラリアを拠点にするオーナーズクラブ「ライジングサン・シンジケート」。川上鉱介代表はニシノクレセントについて、「まだ大きなレースの目標はないですが、1つずつ勝っていって、いつかは重賞に手が届けばと思っています。過去にはG2を勝った馬と差のない競馬で力は見せていますから」とあらためて期待を寄せている。

 同シンジケートはオーストラリア産馬も多く所有しているが、一方で、JRAの未勝利戦が終了する3歳9月までに才能を開花できなかった優秀な日本馬をオーストラリアの地で活躍させることも狙っている。これまでにマイネルレガシー、モズマーカッシンなどが移籍した新天地で勝利を挙げてきた。

 先日は新たにブラックルチル(牡3、父エピファネイア)をサラブレッドオークションで落札。8月25日の未勝利戦で9着に敗れ、登録を抹消されたが、未勝利戦で2着2回の成績を残している。今後、共有オーナー(出資)を募集していく予定だ。オーストラリアで障害競走のジョッキーとして活躍し、日本馬の遠征、歴史的な勝利にも携わってきた川上代表は「これからもオーストラリアと日本競馬の橋渡しをしたい。日本で思うように結果を出せなかった現役馬をオーストラリアに移籍させ、長く良い競走生活を送らせてあげたいです」と力強く語っている。