絶対王者の姿はどこへやら……レッドブルF1、バランス問題で「完全にどん詰まりの状況」苦戦は長引くとペレスは示唆

AI要約

レッドブルはF1イタリアGPでマシンのバランス問題に苦しめられ、セルジオ・ペレスが「完全にどん詰まりの状況」と語る。

レッドブルのRB20にはバランス問題があり、イタリアGPでは低ドラッグ仕様のリアウイングが不利となる状況だった。

ペレスは問題を理解しているが、チーム全体での進展は難しいと述べ、過去自身を苦しめていた問題がフェルスタッペンにも影響している。

絶対王者の姿はどこへやら……レッドブルF1、バランス問題で「完全にどん詰まりの状況」苦戦は長引くとペレスは示唆

 レッドブルはF1イタリアGPでマシンのバランス問題に苦しめられており、所属ドライバーのセルジオ・ペレスは「完全にどん詰まりの状況」だと説明した。

 2024年シーズン開幕時点では、絶対王者レッドブルが再び他を圧倒する1年になるのではないかと思われた。しかしレースごとにフェラーリ、マクラーレン、メルセデスの3チームがレッドブルと肩を並べるようになり、シーズン中盤戦以降はマクラーレンがグリッド最速と言われるまでに力を伸ばした。

 相対的にペースを落とすレッドブル。彼らを悩ませていると言われているのが、RB20のバランス問題だ。またイタリアGPでは、ライバルが投入したような“超”低ドラッグ仕様のリヤウイングではなく、比較的ダウンフォースを生み出す“波状”ウイングを持ち込んだこともあり、スピードトラップで最下位に沈んだ。

 イタリアGPの予選Q3でレッドブルはさらに、新品タイヤよりもユーズドタイヤの方がタイムを出すことができるという不思議な現象も発生しており、チームも頭を悩ませている。

「今のところ、バランスの繋がりが直面している一番の問題だと思う。時々、強力なラップを刻むことができるけど、安定していなくて、改善していくのがとても難しい」とペレスは言う。

「“モンスターウイング”がないことが、おそらく当初考えていた以上に僕らを苦しめたと思う。それにタイヤにも問題を抱えていた」

「ユーズドタイヤでは速く走れたのに、新しいタイヤを履くと、全てが弱くなったように感じる。グリップは高いのに、タイムが出ない。現状、前との差が0.5秒もあるのには、いくつか原因があるんだ」

 またペレスは、レッドブルがチームを苦しめる問題を理解しているものの、苦境から抜け出すのは容易ではないと説明した。

「僕らは問題を理解していると思う。それをどう修正するかというところだ」とペレスは語る。

「でも問題のせいで、今は完全にどん詰まりの状況だから、ここから前に進むのは本当に難しい」

 そしてペレスは、シーズン初めに自身を苦しめていた問題が、現在はフェルスタッペンにも影響が及んでいると明かした。

「これらの問題は長いこと僕が抱えてきたモノだ。でも前も言ったように、今年の初めはマックスよりも僕を苦しめていた。今はマックスにも影響を及ぼしているみたいだ」

「現状では、すぐに解決することはできないけど、短期的にマシンとの繋がりを掴み、ペースがもっと良くなることを期待している」