唐沢、銀も「悔いはない」 世界記録超えの好走―陸上〔パラリンピック〕

AI要約

唐沢選手が男子5000メートルで銀メダルを獲得。悔しさもあるが、全力を出し切ったレースで27秒のタイム短縮。

SUBARUの陸上競技部所属の唐沢選手、終盤の走りを改善。しかし、ブラジル選手には及ばず。

涼しい条件での競技で世界記録が更新される中、唐沢選手は満足のいく結果でリベンジを誓う。

 男子5000メートル(視覚障害T11)で唐沢が手にしたメダルの色は前回と同じ銀。

 それでも「悔しさはあるが、全力を出し切ったので悔いのないレースができた」。前回大会よりも約27秒タイムを縮める好走。内容には納得した。

 もともとは点字図書館での勤務の傍ら練習に励んでいたが、東京大会後に、駅伝など陸上の強豪チームであるSUBARUの陸上競技部に所属。競技に専念し、課題だった終盤での走りを改善してきた。レースでは最後までペースは落ちなかったものの、前を走るブラジル選手は捉えられなかった。「この3年間で成長はできているが、世界はさらに上をいっている」と唇をかんだ。

 涼しく走りやすい条件にも後押しされ、上位3人が従来の世界記録を上回った。ハイレベルな争いでつかんだ十分に誇れる銀。東京大会に続いて、伴走者を務めた小林光二さんは「お互い分かり合って、一緒にここまで積み上げてきた意識があった。今回の結果はより一層うれしい」と笑顔を見せた。

 世界の頂点はまたしても高かった。それでも近づいた実感はある。「3秒しか違いませんから」。4年後のリベンジを見据えた。