中5日で完封のソフトバンク有原航平 実は相性良し 次の登板も試合はつくる 課題は〝古巣〟

AI要約

エース有原航平投手の中5日先発の相性や課題に焦点を当てる。

中5日先発において、有原は5度の先発で3勝1敗、防御率1.64を記録。

課題として、古巣日本ハムとの相性の悪さが浮き彫りになっている。

中5日で完封のソフトバンク有原航平 実は相性良し 次の登板も試合はつくる 課題は〝古巣〟

 今週の「もっとホークス」では、2年連続の2桁勝利でリーグトップの11勝を挙げているエース有原航平投手(32)にまつわるデータについて取り上げます。今季初の中5日で4安打完封勝利を飾った16日のロッテ戦(みずほペイペイドーム)に焦点を当てながら、中5日との相性や今後の課題などを探ってみました。【#OTTOホークス情報】

 鮮やかな投球だった。16日のロッテ戦。ソフトバンク入団後初めて中5日での先発マウンドに臨んだ有原は、初回と3回のピンチを切り抜けると、6回以降は1人の走者も許さず、7月27日のオリックス戦(みずほペイペイドーム)以来、今季2度目の完封で11勝目を挙げた。その前の登板2試合で続けて6失点と苦しんだ後に一転した快投。8月11日に32歳の誕生日を迎えて最初の登板を飾った。

 日本での有原の中5日先発は日本ハム時代の4度を含めて5度目。2017年は3度あり、6月24日の楽天戦(札幌ドーム)は7回1/3を5安打1本塁打1失点で勝ち負けは付かず。続く同30日のロッテ戦(ZOZOマリンスタジアム)では8回8安打1失点で勝利投手となった。2戦続けての中5日は、これが唯一の例だ。同年8月22日のオリックス戦(ほっともっとフィールド神戸)も中5日で登板したが、6回6安打2本塁打5失点で負け投手となった。

 20年には9月13日の楽天戦(楽天生命パーク宮城)で2回1/3、9失点でKOされた後、同19日のロッテ戦(札幌ドーム)に先発。8回5安打無失点で白星を手にした。そして今回のロッテ戦。中5日で初めて9回を投げ切った。5度の中5日先発では3勝1敗、防御率1.64と、かなり相性はいい。特に登板間隔が短くなっても6回は投げている点が素晴らしい。

 中5日の次の登板にも着目した。まず2戦連続中5日となった17年6月30日のロッテ戦は8回1失点。その後、中6日で臨んだ7月7日のソフトバンク戦(同)では10安打2本塁打4失点で負け投手となったが9回完投を果たした。中5日で負け投手となったオリックス戦から中7日を空けた同年8月30日のソフトバンク戦(旭川)では9回を4安打1本塁打1失点で完投勝ちしている。

 ただ20年9月26日にはロッテ戦の白星から中6日でオリックスと対した(京セラドーム大阪)が、6回6安打2本塁打3失点で勝ち負けは付かず。そして今回、完封から中6日で臨んだ8月23日の日本ハム戦(エスコンフィールド北海道)では試合前半に崩れて6回9安打5失点(自責4)。打線が最大5点差を逆転してくれたおかげで黒星は付かなかった。中5日の次の登板は2勝1敗、防御率3・08。特に今回の日本ハム戦では悔しい思いをしたはずだが、全て6回以上を投げているのはさすがだ。

 最後に課題も挙げたい。古巣日本ハムとの相性の悪さだ。昨季は対戦なし。今季は5試合で0勝2敗、防御率4.11と苦しんでいる。打者では清宮に7打数4安打、1本塁打、打率5割7分1厘と打ち込まれている。

 ソフトバンクは日本ハムとクライマックスシリーズ(CS)で対戦する可能性が高い。有原も当然、このままではいかない。自身2度目の最多勝に向けてひた走る右腕なら、きっと対応するはずだ。