史上最強ニッポンおかえり! 成田で羽田で凱旋フィーバー 列島沸かせた五輪選手団が帰国

AI要約

日本選手団の本隊がパリ五輪から帰国し、金メダル獲得選手を中心に成田空港で歓迎ムードが高まった。

レスリングやセーリングなど様々な競技で獲得したメダルにより、日本は総数45個のメダルを獲得し、大会を盛り上げた。

選手たちはファンに囲まれながら帰国し、喜びを共有。日本勢からは初制覇や意外なエピソードが語られた。

史上最強ニッポンおかえり! 成田で羽田で凱旋フィーバー 列島沸かせた五輪選手団が帰国

パリ五輪に出場した日本選手団の本隊が13日、成田空港に帰国した。金メダルを獲得したレスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級の文田健一郎(28)=ミキハウス=や女子53キロ級の藤波朱理(20)=日体大=らの姿に、空港は大フィーバーとなった。ほかに羽田空港にも選手団が帰国。11日閉幕の大会で、海外開催では最多となる金メダル20個を獲得し、銀12、銅13と合わせた総数45個も前回東京五輪に次ぐ歴代2位となった〝史上最強JAPAN〟。14日は東京都内で解団式が行われる。

見渡す限りの人、人、人…。午後4時を過ぎた成田空港の到着ロビーには600人を超えるファンらが詰めかけた。たまたま足を止めた旅行客もあわせ、日の丸を背負ったヒーローとヒロインの凱旋(がいせん)にお祭り騒ぎとなった。

電光掲示板には「おかえりなさい 感動をありがとう!」と表示され、尾県貢団長と井上康生副団長らが選手に先立って登場すると、「勇気と感動を、ありがとうございました」のボードを背にして、空港職員から花束を受け取った。温かい拍手に包まれると、その後は史上最多8個の金メダルを含む11個のメダルを獲得した大躍進のレスリング勢が登場。文田と女子76キロ級金の鏡優翔(サントリー)が代表して花束を受け取ると、大歓声がわき起こった。

2階のエリアまでファンで埋め尽くされた光景に、自身の連勝を137に伸ばして五輪を初制覇した20歳の藤波は目を丸くしながら笑顔で手を振った。「子供といっぱい遊んであげたい」と語っていた男子フリースタイル57キロ級金の樋口黎(ミキハウス)は、一足先に帰国していた妻・優貴さんと長女・凪ちゃんと再び喜びを共有した。

男子グレコローマンスタイル77キロ級金の日下尚(三恵海運)はファンとハイタッチして笑顔を見せた。この階級を日本勢で初めて制した23歳は、パリを離れる前の取材で驚きの事実を告白。11日の閉会式に出演した米俳優、トム・クルーズが会場の屋根部分からワイヤアクションで下りた直後に握手を交わしたという。日下はトム・クルーズの主演映画「トップガン」を5回は鑑賞したという熱狂的ファン。「トイレに行こうとしたらスタッフの方に『いいことがあるから、待っておけ』といわれた。金メダル獲得より絶頂の時だったかもしれない」と一生の思い出も得て、笑みは止まらなかった。

同便ではセーリングで20年ぶりの表彰台に立った混合470級銀メダルの岡田奎樹(トヨタ自動車東日本)、吉岡美帆(ベネッセ)組も帰国。羽田空港着の便では、卓球女子団体銀の早田ひな(日本生命)やブレイキン女子金の湯浅亜実(ダンサー名・AMI)も大勢のファンに迎えられた。空前のメダルラッシュに沸いた日本。興奮の余韻はしばらく続きそうだ。(阿部慎)