【ボクシング】性別騒動25歳ヘリフ「相手と同じレベルで競技し、同じ人間性見せたい」試合後発言

AI要約

アルジェリアのボクシング選手イマネ・ヘリフが、性別を巡る騒動の中で女子66キロ級で準決勝に進出し、スワンナペン(タイ)に5-0で勝利して銀メダル以上を確定させた。

ヘリフは試合後、感謝の気持ちを述べ、最高のパフォーマンスを目指し、アルジェリア国民や世界中のファンに感謝の意を示した。

騒動を巡ってはIBA会長の性別発言や相手選手の棄権などがあったが、バッハ会長はヘリフを女性として認める発言をしている。

【ボクシング】性別騒動25歳ヘリフ「相手と同じレベルで競技し、同じ人間性見せたい」試合後発言

<パリオリンピック(五輪):ボクシング>◇6日(日本時間7日)◇女子66キロ級◇準決勝◇ローランギャロス

 【パリ=木下淳】性別を巡る騒動の渦中にあるボクシング女子のイマネ・ヘリフ(25=アルジェリア)が、スワンナペン(タイ)に5-0で判定勝ちし、銀メダル以上を確定させた。試合後にコメント。世界各国から、ペンだけで150人前後の記者が殺到した取材エリアで、アラビア語で対応した。

 「自分のために、今日ここに来てくれたコミュニティーの方々に感謝しています。期待していた通り、今日は満員であり、スタジアムに歓声が響き渡っていました。アルジェリア国民とアラブ世界全体に感謝しています。この成果を誇りに思い、世界から注目される中で最高のパフォーマンスを目指していきます」

 「私は、常に見事なパフォーマンスを見せたいと思っています。才能を披露したい。実際に、私には才能があると思います。世界中の観客に楽しい試合を提供するため、最善を尽くします。ありがとうございました」

 「私も、他のアスリートと同じように、目標を達成するためにここにいます。目標を達成するためにここに来ました。今日のパフォーマンスが最高であることを願っています。8月9日(決勝)も良い結果を出したいです。今回はパリ五輪に参加できて幸運でした。最後のトレーニングキャンプをフランスで15日間、行いました。アスリートとして夢をかなえるためにここにいます。今日は満足できる結果を残せてうれしいです」

 「もちろん(アルジェリア)共和国大統領が私たちの一番の支持者です。2020年に知り合った時からずっと支えてくれました。アラブ世界とアルジェリアの人々、そして世界中の応援してくれる方々に感謝します。最高のパフォーマンスを見せるため、全ての経験を生かしました。この成果を誇りに思い、大統領に感謝します」

 「私は高いレベルでいます。相手と同じレベルで競技し、同じ人間性を見せることを目指しています。(決勝では)相手も素晴らしいパフォーマンスを見せることを願っています」

 ヘリフは2023年に開かれた世界選手権で、主催する国際ボクシング協会(IBA)による詳細不明の性に関する検査で「失格」とされた。

 今大会の2回戦では、相手のアンジェラ・カリニ(イタリア)が圧倒的な力の差を感じたのか、開始46秒で棄権。BBCスポーツによると「鼻に強い痛みを感じた。自分の命も守らなければならなかった」と世界的な総合スポーツの祭典で話したことで、大きな騒動に発展した。

 騒動を巡っては、IBAのクレムレフ会長(ロシア)が前日5日にオンラインで会見し、ヘリフのテストステロン値が男性並みに高いとして「男性」と断言。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は「彼女は女性として生まれ育ち、パスポートも女性と記されている」と反論している。