「しつこくいこう」 3安打で貢献の広島・秋山翔吾 頭に後輩の姿

AI要約

広島が阪神を6-3で下し、秋山翔吾が後輩の姿を見て力強い活躍を見せる。彼が追い込まれながらもタイミングを計り左前への適時打で4点目を奪い、後輩たちの粘りも称賛される。

秋山は西武時代に日本記録を持つ好打者で、今季は打率に苦しむもののリードオフマンとしてチームを牽引。首位広島は阪神との差を3に広げた。

「しつこくいこう」 3安打で貢献の広島・秋山翔吾 頭に後輩の姿

 ◇○広島6―3阪神●(9日・京セラ)

 好打者の頭には、後輩の姿があった。広島の1番・秋山翔吾が3安打の固め打ちで得点に絡んだ。

 象徴的だったのが四回の第3打席だ。2死二塁の打席で、阪神の村上頌樹に3球で追い込まれたが、「追い込まれてもしつこくいこう」。そして、5球目の外角のフォークにタイミングをややずらされながらも芯で捉え、左前へ打ち返す適時打として、貴重な4点目をたたき出した。

 この日のスタメン最年長36歳の秋山が「しつこくいこう」と強く思ったのは、好機を演出した後輩の姿があったからだ。先頭の7番・矢野雅哉が12球粘って四球をもぎ取る。続く林晃汰は三振に倒れたものの、村上に7球を投げさせた。そして、投手の森翔平が犠打を決めていた。秋山は「矢野と林が粘り、森がバントをしっかり決めてチャンスを作ってくれた」と後輩たちをたたえもしていた。

 秋山は西武時代の2015年、シーズン216安打の日本記録を樹立した日本球界を代表する好打者だ。今季は打率2割7分6厘。かつてのようなすごみは影を潜めている。ただ、必死のベテランがリードオフマンを務める首位・広島は、昨季覇者の阪神とのゲーム差を3に広げた。【荻野公一】