樋口、悲願へあと一つ 自在の攻めで快勝―レスリング〔五輪〕

AI要約

8年ぶりに決勝の舞台へ進んだ男子フリースタイル57キロ級の樋口。準決勝では見事なテクニカルスペリオリティーで勝利し、金メダルに向けての懸ける思いが強い。

樋口は過去の苦しい経験から、減量に真剣に取り組んでおり、コーチも圧勝を期待している。

2008年北京五輪銀メダリストの湯元コーチは樋口の圧勝を夢見ており、樋口も金メダルへの強い意志を持って決勝に臨む。

樋口、悲願へあと一つ 自在の攻めで快勝―レスリング〔五輪〕

 8年ぶりに決勝の舞台へ駒を進めた。

 男子フリースタイル57キロ級の樋口が鮮やかに勝ち上がり、悲願達成へあと一歩に迫った。

 準決勝では開始早々に「一本背負い」で4点を奪うと、地をはうようなタックルから背中を取ってさらに2点。自在の攻めを続け、無失点のテクニカルスペリオリティー勝ちを収めた。

 試合後、取材には応じなかった。湯元コーチによると9日の決勝前の計量に備えて減量に取り組むため。2016年リオデジャネイロ五輪で銀メダルを獲得したが、21年東京五輪は減量に苦しんで代表の座を逃した。それでも最軽量級で戦い続ける28歳。ようやく巡ってきた金メダルの好機へ懸ける思いは強い。

 決勝を見据えて08年北京五輪銀メダリストの湯元コーチは言った。「圧勝してほしい。それが僕の夢でもあるし、彼の目的でもある」。樋口の思いを代弁するような熱い口調だった。