【OWS】「彼らは20分…我々は2時間」25歳スウェーデン選手が棄権、セーヌ川水質問題懸念

AI要約

男子OWS選手のビクター・ヨハンソンがセーヌ川の水質懸念から10キロ競技を棄権する意向を表明。

医療スタッフの助言に従い、安全を優先するヨハンソンは欠場を決定。

一方、オーストリアの選手は復帰し、10キロ競技に向けて意気揚々としている。

【OWS】「彼らは20分…我々は2時間」25歳スウェーデン選手が棄権、セーヌ川水質問題懸念

 【パリ8日(日本時間9日)=木下淳】水泳オープンウオーター(OWS)男子のビクトル・ヨハンソン(25=スウェーデン)が、会場セーヌ川の水質を懸念する医療スタッフから勧められたとして9日のレースを棄権する意向を地元メディアに明かした。米国の水泳サイト「SwimSwam」などが伝えた。

 同じセーヌ川で行われたトライアスロンの選手たちに体調不良者が出ていることを受け「マラソンスイミング」とも呼ばれる10キロの種目を欠場へ。スウェーデンの医療スタッフから泳がないことを勧められ、アドバイスに従ったという。

 「彼らの勧告と、実在する全てのリスクを天秤にかけた結果、最良の決断は棄権することだと感じた。私は泳がないことになった」とスウェーデンの地元紙に語った。ヨハンソンは出場予定者22人のうち1人だった。

 「いろいろな情報が飛び交っているが、確実に分かっているのは病気になった人がいるということ。だから(腸内細菌の)レベルが下がったとはいえ、いい気分では最初からいられなかった」

 また「ビクトルを取り巻く全ての要因を慎重に検討した。結果、私の勧告としてはセーヌ川で泳ぐべきではない」との同国医師のコメントも紹介されている。

 ヨハンソン本人はロイター通信に「彼ら(スイム1・5キロのトライアスロン選手)は20分だが(10キロの)我々は2時間、水の中にいなければいけない」とも発言した。

 プールでも泳いでおり、今大会は400メートルで18位、800メートルで16位、1500メートルで17位だった。

 男子OWSはセーヌ川で泳ぐ最後の種目。トライアスロンの個人戦では、水質不良のため男子のレースが延期された後、男女同日に行われ、女子のレース数日後にベルギーのクレール・ミッシェルが大腸菌感染で入院していた。

 一方、オーストリアのフェリックス・オーボエックは出場を明言。インスタグラムに「今は復帰し、これまで以上に健康! 明日の10キロに向けて、やる気満々だ!」と投稿している。