スケボー娘 パークは日本勢連覇ならずも開心那2大会連続銀 「自分の今回出したかったものを出し切って、メダルも取れたので過去一うれしい」

AI要約

パリ五輪第12日、女子スケートボードパークで開心那が2大会連続の銀メダルを獲得。日本勢は草木ひなのが8位、四十住さくらは予選落ち。優勝はアリサ・トルー、スカイ・ブラウンは銅メダルを獲得。

開心那は自身の理想を追い求め、高難度の技を成功させて92・63点を獲得。スケートボードの魅力を存分に表現した。

15歳の開心那は演技中のこだわりやスタイルでも注目を集め、今後のスケートボード界に期待が寄せられている。

スケボー娘 パークは日本勢連覇ならずも開心那2大会連続銀 「自分の今回出したかったものを出し切って、メダルも取れたので過去一うれしい」

パリ五輪第12日・スケートボード(日本時間6日、コンコルド広場)女子パーク決勝で、世界女王の開心那(ひらき・ここな、15)=WHYDAH GROUP=が2大会連続の銀メダルを獲得した。初出場の草木ひなの(16)=スターツ=は8位。2連覇を狙った四十住さくら(22)=第一生命保険=は予選落ちとなった。ともに母が日本人のアリサ・トルー(14)=オーストラリア=が初出場優勝し、スカイ・ブラウン(16)=英国=は東京五輪に続く銅メダルだった。

納得の銀メダルだった。開は東京五輪より20センチ以上も伸びた170センチの長身で2大会連続の表彰台に立つと、笑顔でメダルを受け取った。

「自分の今回出したかったものを出し切って、メダルも取れたので過去一うれしい」

45秒間に技を連発する「ラン」で3回の試技を行い、最高点を争う種目。1回目のランでフルメーク(全部成功)し、91・98点の高得点でトップに立った。3回目にはライバルのギアも上がり、滑走直前には3位に順位を下げていたが、難易度の高い技を詰め込み、公式練習で1度も成功したことがなかったという勝負手の構成をフルメーク。92・63点をたたき出し、2大会連続の銀メダルを獲得した。

「メダルを取るというより、自分のやりたいランをみんなに見せたいという気持ちで作ったランだった」。好きな言葉に「唯一無二」を挙げる開らしい構成。多くの選手が空中で1回転半する大技「540」などを入れる中、「540をかっこいいとは思わない。それよりもやりたい技をやっている」と、板の裏や車軸でコース縁を滑る「リップトリック」などを磨いてきた。

競技中の服装にもこだわりを見せる15歳。今大会も襟付きシャツをなびかせながら演技をする姿が話題になった。試合後は少しパリに残る時間があるといい、「観光に行ったりとか、買い物したりいろいろしたいです」と笑顔をみせた。

「スケートボードはやっぱ努力だけじゃなくて楽しむことが大事。またロス(ロサンゼルス五輪)も日本代表になれるように頑張りたい」と開。こだわり抜いたスタイルにさらに磨きをかけ、4年後は頂点を狙う。(山下幸志朗)