【フェンシング】開会式旗手、個人戦敗退、サーブル団体銅…江村美咲「すごく良い大会になった」

AI要約

日本がフェンシング女子サーブル団体で初の五輪メダルを獲得した。

エース選手の江村美咲が苦しい展開を乗り越えてチームを勝利に導いた。

江村は個人戦の敗退からの起伏に満ちた大会を振り返り、団体戦での葛藤と喜びを語った。

【フェンシング】開会式旗手、個人戦敗退、サーブル団体銅…江村美咲「すごく良い大会になった」

<パリオリンピック(五輪):フェンシング>◇3日(日本時間4日)◇女子サーブル団体◇3位決定戦◇グランパレ

 日本の3種目にメダルがそろった。世界ランキング8位の日本が同1位の開催国フランスを45-40で破り、初の銅メダルを獲得した。

 日本が五輪に初めて参加してから72年。個人で世界選手権2連覇中のエース江村美咲(25=立飛ホールディングス)は苦しみながらも、「サーブル初」のメダルをつかみ取った。

 江村の主な一問一答は以下の通り。

  ◇   ◇   ◇

 -試合を振り返って

 「コンディション的にはフレッシュな状態で挑めたと思うが、なかなか自分のフェンシングをつかめなくて。ずっとずっと苦しい展開だったんですけど、今日は心強いチームメート、応援してくださった皆さんが粘り強く戦ってくれて、最後まで気持ちを保って戦うことができました」

 -3点リードで最終第9ゲーム目を迎えた

 「自分のやることだけ、自分の試合だけを考えて、あとは信じる気持ちだけでした」

 -相手が開催国のフランスでアウェーの状況での戦い

 「試合前に福島(史帆実)さんとは『アウェーなのは分かっているから、そこに気持ちだけは負けないで立ち向かおう』という話をしていたので、そこは想定していました」

 -メダルの感想は

 「これまで支えてくださった方々、チームメート全員でワンチームで勝ち取りました。目標は金メダルでしたけど、それ以上に価値のある、本当に本当に重いメダルだと感じました」

 -試合が終わるとステージ上で涙を流していた。うれしさと解放感とどちらが大きかった

 「両方ですね。うれしい気持ちと、不安から解放された気持ちと、良かったという気持ちと、ありがとうという気持ちです」

 -個人戦の敗退から団体戦へは、どのような心の揺れ動きがあった

 「個人戦が終わっていろいろ振り返ったんですけど、フェンシングの『これだ!』っていう改善の仕方が見つからなくて。気持ちも完全に切り替えられなくて。コンディションだけはフレッシュになって戻ってきたんですけど、(今日は)点数でいえばチームの足を引っ張ったかもしれないです。もっと引っ張っていきたかった気持ちはあるんですけど、逆にチームメートが粘り強く、どんなに取られても取り返してくれて。みんながいたから最後まで気持ちが折れずに立ち向かっていけたかなと思います」

 -今大会は開会式の旗手、個人戦の敗退、団体戦の銅メダルといろいろなことがあった。あらためてどのような大会になった

 「正直苦しかったです。ほんとにずっと苦しくて。今日もずっとずっと迷いながら、何がいいのか分からないまま、もがいてもがいて戦っていましたけど、最後はこういった形でメダルを持ち帰れた。明日は男子フルーレが残っていますが、自分だけじゃなくてフェンシングは3種目でメダルが取れた。フェンシングの開催国であるフランス、そして自分が旗手を務めたオリンピックで新たな歴史をチーム全体で刻めた。すごく良い大会になったなと思います」