苦境で一定の成果も 求められる若手の育成―バドミントン〔五輪〕

AI要約

バドミントンは日本勢にとって苦しい結果となったが、女子ダブルスと混合ダブルスで2つのメダルを獲得した。

日本バドミントン協会には課題があり、若手育成やコンディション調整に注力する必要がある。

将来の成功に向けて、組織全体での取り組みとジュニア選手への投資が重要である。

苦境で一定の成果も 求められる若手の育成―バドミントン〔五輪〕

 バドミントンは5日に全競技日程を終え、日本勢は二つのメダルを獲得した。

 女子ダブルスの志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)と混合ダブルスの渡辺勇大、東野有紗組(BIPROGY)が表彰台に立ち、前回大会から一つ増えた。

 東京五輪は金を含む複数メダルが期待される注目競技として十分な強化も行われた。しかし、結果は渡辺、東野組の銅メダルのみ。その後の3年間は、日本バドミントン協会の不祥事や財政難が強化にも影響。苦しい状況下で、一定の成果を出した点は評価できる。

 ただ、シングルスは厳しい結果に終わった。2021、22年と世界選手権を連覇した女子の山口茜(再春館製薬所)は準々決勝敗退。男子の奈良岡功大(NTT東日本)は昨年の世界選手権で準優勝したが、今回は16強にとどまった。2人は故障がちで、外国勢とコンディションの面でも差が出た。

 4年後のロサンゼルス大会を見据え、若手の育成も急務。女子シングルスを制した安洗塋(韓国)は22歳。前回大会から大きな成長を示した。中国は20代前半のペアが男女のダブルスで活躍。日本は奈良岡の23歳が最年少で、ほとんどが20代後半の構成だった。

 日本協会の村井満会長は大会を通じて課題を把握。「組織を挙げてコンディション調整をすることはすごく大事」と強調し、「ジュニアへの投資も重要になる」と育成の充実にも目を向けた。