【彦野利勝の目】「攻めきれない」1死満塁での併殺打に倒れた中日・村松へ「意図した打撃ができれば、もう一段階上がる」

AI要約

中日は先発の根尾が初回に5失点を喫し、広島に6-4で敗れる。打線は11安打を放つも、逆転まで届かず。

彦野利勝さんは試合を振り返り、代打・龍空の適時打後の満塁の場面での村松の凡退を象徴的なシーンと指摘。絶好のチャンスを生かせなかったと語る。

広島は3連勝してきたが今回3連敗し、借金が11にまで増える。彦野さんはチームに落ち着きと余裕を持つことの重要性を訴える。

【彦野利勝の目】「攻めきれない」1死満塁での併殺打に倒れた中日・村松へ「意図した打撃ができれば、もう一段階上がる」

 【彦野利勝の目】◇4日 広島6―4中日(マツダスタジアム)

 中日は先発の根尾が初回にいきなり5失点。打線も広島を上回る11安打を放ち追い上げたが、あと一歩届かなかった。ヤクルトに3連勝し乗り込んだ広島だったが3連敗。借金は今季最多タイの11に逆戻りした。

 「3つとも勝つチャンスがなかったわけじゃないんですけどね。きょうも九里を追い詰めたんだけど、ここというところで攻めきれなかった」と言うのは記者席で観戦した中日スポーツ評論家の彦野利勝さん。象徴的なシーンとして挙げたのが代打・龍空の適時打で1点を返した直後、1死満塁での村松の遊ゴロ併殺打だった。

 「真ん中付近を2球見送った後でしょ。村松なんて今のチームでも状態の良い打者。甘い球が来たら思い切り引っ張ってやろうと待つのもいいし、粘って反対方向にいくのもいい。配球、相手の守備位置も考え、意図した打撃ができれば、村松自身ももう一段階上がるんだろうけど」

 この3連戦前までは9勝3敗1分けと大きく勝ち越していた広島に、連日競り負けての3連敗。「みんな必死にやっているのは分かる。でも、こういうときこそ一生懸命だけじゃ駄目なんですよ。状況を頭に入れながら、どこかで余裕を持ってやらないと」と彦野さん。首位をいく広島と2桁借金に苦しむ中日。同じプロである以上、目標の差、モチベーションの差は敗戦の理由にはならない。