栗林不在で初セーブ…広島・新井監督流マネジメントが完全機能 今季初登板・野村と左腕4人の継投で無失点

AI要約

広島と中日の試合で、広島が1-0で勝利し3連勝を達成。先発投手野村は5イニングを無失点で抑え、続くブルペン陣も好投を見せた。

広島の新井監督は選手配分を的確に行い、ブルペンの投手を冷静に起用。1点リードを守り切ることに成功した。

中日は広島との緊張した一戦を予想され、そろそろ勝ち星を挙げたいところ。両チームのブルペン力が試合の鍵となる。

栗林不在で初セーブ…広島・新井監督流マネジメントが完全機能 今季初登板・野村と左腕4人の継投で無失点

◇渋谷真コラム・龍の背に乗って

◇2日 広島1―0中日(マツダスタジアム)

 首位と5位とはいえ、ともに3連勝で迎えた試合前。「僅差ならかなり優位」という僕の予想は、あっけなく外れた。もちろん根拠はあった。広島の先発・野村は今季初登板。前日は逆転サヨナラで勝利の方程式を全員温存できた中日に対して、広島はクローザーの栗林を3連投回避のためにベンチ外にしていたからだ。

 ところが野村に5イニングをかわされ、6回からは黒原、塹江、森浦、ハーンと左腕4人の継投を崩せなかった。

 「(ブルペンは)うちのストロングポイント。あとからいくピッチャーも、しっかりゼロでつないでくれた。信頼しているので。誰が出ても自信をもって送り出しています」

 新井監督は4連勝に胸を張った。野村が長いイニングは任せられないことも、継投に制限があることもわかっていたが、1点を見事に守り切れたからだ。栗林以外の投手がセーブを挙げたのは、5月25日(DeNA戦)の河野、6月14日(楽天戦)のハーンに続いて3度目だが、これまでは同点の9回に栗林を使い、延長戦で勝ち越した裏を守り切ってのセーブだった。つまり不在で挙げた初セーブ。なおブルペンにはセットアッパーの島内も残っていたが、ハーンは左打者には絶対的な強みがある(28打数1安打)。中日は8回に勝負をかけ、右の中田、山本は使っていた。代打・大島、後藤、村松が力でねじ伏せられた。

 「(島内は)昨日投げているので今日もいくと連投になる。いいピッチャーはたくさんいるので。相手の打順との兼ね合いも見ながらね。うまくマネジメントしていきたいと思っていた」

 選手を適所に配したら、後は信頼するのみ。新井流のマネジメントは、この日に限れば完全に機能していた。僅差に持ち込みながらの惜敗。3日は互いにブルペンに余力がある中での試合となる。総力戦覚悟で連敗は避けたい