【パリ五輪卓球】疾駆するファンタジスタ。21年世界卓球を彷彿とさせるワンダーボーイの輝き

AI要約

スウェーデンのモーレゴードが北京五輪から続く中国勢の男子シングルス決勝進出を阻止し、五輪決勝に進出。

準決勝ではブラジルのカルデラノを破り、精度の高い台上プレーで勝利を収めた。

五輪初出場のモーレゴードは24年ぶりにスウェーデン勢を五輪決勝に導き、樊振東との対戦が注目される。

【パリ五輪卓球】疾駆するファンタジスタ。21年世界卓球を彷彿とさせるワンダーボーイの輝き

 第1シードの王楚欽(中国)が2回戦で姿を消したことにより、2008年北京五輪から前回の東京五輪まで、中国勢による4大会続けての男子シングルス決勝の顔合わせが消滅。第1シード側の勝ち上がり選手が注目される中、決勝に進んだのは王楚欽を下したモーレゴード(スウェーデン)。先ほど終わった準決勝でカルデラノ(ブラジル)を4‐2で破り、2021年世界卓球の決勝進出に続いて、五輪でも決勝進出を果たした。

●男子シングルス準決勝

モーレゴード(スウェーデン) 10、14、‐7、7、‐10、8 カルデラノ(ブラジル)

 近年の対決では分の悪いカルデラノに対して、モーレゴードは精度の高い台上のツッツキとストップでカルデラノの両ハンドドライブをシャットアウト。持ち上げてきたドライブにはバックハンドではミートで弾き返し、フォアハンドは一撃のカウンタードライブで得点を重ねた。

 モーレゴードは1ゲーム目の4‐10から驚異の8連続得点で12‐10でゲームを先行すると、2ゲーム目も16‐14のジュースで奪う。カルデラノも勝機を見つけるためにできることを探りながら我慢強くプレーして2ゲームを返したが、試合を支配していたのはモーレゴードだった。

 五輪初出場のモーレゴード。スウェーデン勢が五輪の決勝に進んだのは2000年シドニー五輪のワルドナー以来、24年ぶり。モーレゴードは2021年世界卓球の決勝で負けている樊振東(中国)と明後日8月4日(日)に決勝で対戦。実績、実力とも樊振東のほうが上回っているが、それを凌駕するポテンシャルを秘めているモーレゴード。どちらが勝っても五輪シングルスの金メダルは初だ。