バレー女子、ブラジルは完璧だった 日本はミスが多く活路を見いだせず…ヨーコ・ゼッターランドさん

AI要約

ブラジル女子バレーボール代表が日本代表を完璧に攻略し、3-0で勝利した試合の概要。

ブラジルのチームが日本の動きを熟知し、徹底的なプレーで日本にリードを許さなかった。

日本代表はブラジルの攻撃に対処できず、ミスが相次いで敗戦を喫した。

バレー女子、ブラジルは完璧だった 日本はミスが多く活路を見いだせず…ヨーコ・ゼッターランドさん

◆パリ五輪 第7日 ▽バレーボール女子1次リーグ 日本0ー3ブラジル(1日、パリ南アリーナ)

 ブラジルの怖さを見た思いだった。日本を研究し尽くして、攻守とも完璧。日本に隙を見せなかった。昨年のパリ五輪予選、今年5月のネーションズリーグ(NL)1次リーグではブラジルが、6月のNL準決勝では日本が、いずれもフルセットの末の勝利で、もつれる試合展開だった。競り合いに持ち込まれると日本戦はどうなるかわからないとの認識をブラジルは持ち、その流れを早く止める―。ブラジルは徹底していた。

 ブラジルの監督のタイムを取るタイミングが、それを象徴していた。第2セット、16―10からラリーの応酬からスパイクミスが出たところで取り、第3セット、マッチポイントの24―17から、古賀にサービスエースを決められ18点目を取られた場面で取った。少し早いのではないかという印象だったが、慎重の上にも慎重を期したように見えた。絶対に日本にリズムを渡さないという強い意志を感じた。

 日本はサーブで崩され、思うような攻撃を展開できなかった。逆にサーブで攻め切れなかった。何とか打開しようと、サーブでは和田、石川を起用したがミスが続いた。第2セットからアウトサイドに井上を投入、バックアタック、スパイクが決まり、活路を見いだせるかと思われたが、ブラジルはサーブで井上を狙い、いい形でアタックを打たせないよう策を講じた。

 和田のサーブの際のフットフォルトや、宮部のセンターライン踏み越し、アウトオブポジションなど信じられないようなミスも出た。これはブラジルの「圧」が相当強かったからではないか。(元米国代表、92年バルセロナ五輪銅メダル)