西岡良仁がツアー3勝目でトップ50に返り咲く「今大会最後のチャンピオンになれたことを誇りに思う」[アトランタ・オープン]【テニス】

AI要約

西岡良仁がアトランタ・オープンでジョーダン・トンプソンを破り、3度目のタイトルを獲得。

西岡はツアーで活躍し、ランキングも50位に上昇。現在はムバダラ・シティDCオープンに参加中。

アトランタ・オープンは来季から消滅するが、西岡は最後のチャンピオンとなった。

西岡良仁がツアー3勝目でトップ50に返り咲く「今大会最後のチャンピオンになれたことを誇りに思う」[アトランタ・オープン]【テニス】

現地7月28日、「アトランタ・オープン」(アメリカ・アトランタ/ATP250)シングルス決勝が行われ、西岡良仁(ミキハウス/世界ランク86位)は、ジョーダン・トンプソン(オーストラリア/同41位)を4-6、7-6(2)、6-2の逆転で下し、2022年10月以来となるツアー通算3度目のタイトルを獲得した。

現在開催中のパリ五輪に惜しくも出場することができなかった28歳の西岡。だが、その裏で行われているATPツアーで活躍を見せた。

昨季には自己最高ランク24位を記録した西岡は、今季前半戦では1、2回戦を突破することができずに苦しみ、2年ぶりにトップ100圏外となった。だが、グラスコートで行われた6月のATP250イーストボーンで8強入り。ウィンブルドンで2回戦に進出し、全米オープンへ向けたハードコート・シーズンを迎えている。

その初戦、1回戦でザッカリー・スバイダ(アメリカ/同115位)、2回戦でマッケンジー・マクドナルド(アメリカ/同97位)を下した西岡は、準々決勝で3連敗中だったフランシス・ティアフォー(アメリカ/同29位)を7-6(2)、6-2で撃破。準決勝でアーサー・リンデルクネシュ(フランス/同64位)を2時間19分の熱戦の末に6-3、4-6、6-4で勝利し、昨年9月のATP250珠海以来のツアー決勝に進んだ。

決勝の相手は、ツアー下部での大会を含めれば5勝1敗と勝ち越しているトンプソン。第1セットでは互いにサービスキープが続いたものの、西岡は第9ゲームでブレークを許して4-6でセットを失う。

第2セットも互いに一歩も譲らずに競った展開が続くと、雨により2度の中断を経て突入したタイブレークで、西岡は一気に5-0とリードを広げて7-6(2)でセットを奪い返す。最終セットは、立ち上がりでトンプソンがミスを連発して、西岡がブレークに成功。その後、度々ブレークポイントを握られたものの、精度の高いショットで守り抜く。第5ゲームでリードを広げた西岡が6-2と、2022年10月のATP250ソウル以来となるツアー通算3勝目を挙げた。

「アトランタ・オープン」は2010年に創設され、今年で15年目を迎えた。しかし、来季のツアースケジュール改革のため、ATP500レベルの3大会が増えるかわりに、ATP250レベルの3大会がなくなる。同大会はその一つで、今年が最後だった。

西岡は、「僕が初めて出たのが8年前で、初めてベスト4に入った大会で思い出深い大会。その時とまったく同じホテルで、当時は兄と遠征を回っていて、ツアーってどういうレベルなんだろうとかやっと知り出した時だった。ツアーを長く経験し、ベテランという枠組みの中で、こうやってツアーのチャンピオンになれた。3度目のタイトルを獲れたことと、今大会の最後のチャンピオンになれたことを誇りに思う」と喜んだ。

また、応援してくれたファンへも「朝早い時間、月曜日という時間の中で早く起きてくださった方、仕事中かわからないけどスコアを追ってくださった方たくさんいると思うので、本当にありがとうございました。辛いシーズンが長かったですけど、トップ50に返り咲いてまたこれからツアーをしっかり戦っていきたいので、引き続き応援よろしくお願いします」とコメントしている。

この優勝により西岡は世界ランク50位に。今週は、「ムバダラ・シティDCオープン」(アメリカ・ワシントンD.C./ATP500)に出場しており、1回戦でアレクサンダー・コバセビッチ(アメリカ/同82位)と対戦する予定である。

※()内のランキングは7月22日付のランキング