大津キャプテンDF五嶋夏生、初戦敗退も「ここでズルズル行くようなチームではない」

AI要約

 大津高校がインターハイ1回戦で阪南大高に逆転負けを喫し、初戦敗退する

 大津は試合開始から圧倒するも5バックの守備を崩せず、課題を乗り越えられず敗れる

 主将の五嶋夏生は悔しみをにじませながら、3冠未達を受け入れ、2冠獲得への決意を示す

大津キャプテンDF五嶋夏生、初戦敗退も「ここでズルズル行くようなチームではない」

 7月27日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)1回戦で優勝候補の大津(熊本)が阪南大高(大阪2)に1-2で逆転負けを喫し、まさかの初戦敗退となった。

 試合開始から圧倒的にボールを支配した大津だったが、5-4-1の5バックで守備を固めた阪南大高を崩しきれない展開が続く。それでも53分にようやくCKをMF溝口晃史が直接決め均衡を破った。

 さらに「引いてくる相手は県大会を通しても沢山あったんですけど、県大会でも自分たちが思うようなゲームができていなかった」。引いた相手を崩すという、県大会からの課題を克服できなかったことを悔やんだ。

 190cmの長身と高い統率力で今大会屈指のCBとしても注目を集めていた五嶋。プレミアリーグWESTでは強力な攻撃陣を相手にしてきた。この試合でも先制するまでは相手のカンターの芽を摘み、安定した守備を見せていた。

 しかし「カウンターを喰らわないようにというのは考えていましたけど、失点前は何回もカウンターを喰らうシーンが続いていたので、そこをやらせてしまったっていうのは、自分の力不足だと思いますし、DFとしてもキャプテンとしても、そこはもっとリスク管理の部分で改善できたと思う。本当に自分の力不足」と終盤にスイッチを入れ替えてきた相手の攻撃を防ぎきれなかったことを悔やんだ。

 「このチームなら優勝できるっていう自信もありましたし、チームとしても大津初の全国制覇を取り行こうと、強い思いで臨んだ大会だったので、達成できなくて本当に悔しいですし、本当にここにかける思いは強かった。とにかく悔しいです」

 本気で日本一を狙っていた五嶋はこの残酷な結果を前に悔し涙をこらえながら、言葉を絞り出した。

 「ここでズルズル行くようなチームではないと思いますし、プレミアも首位にいる分優勝を狙っていますし、本当は3冠を取りたかったですけど、切替えて頑張るしかない」

 インターハイ、プレミア、選手権、そのすべて制す3冠の目標は達成できなかった。だからこそ残る2冠は必ず獲る。大津の主将は必死に前を向いた。

(文・写真=会田健司)

 しかし、そこから阪南大高に怒涛の反撃を喰らうと、61、70分と連続失点。その後の猛攻も実らず、初戦で姿を消すこととなった。

 試合後、キャプテンのDF五嶋夏生(3年)は「早い時間帯で先制する事が出来れば、もっと自分たちのミスを減らす事ができた。その中でもシュート数も少なかったり、5バックのところを打開出来なかったってところは、自分たちの課題だと思います」と振り返った。