広陵が「全員主役」を体現、影で支えた広島商主将 広島大会振り返り

AI要約

第106回全国高校野球選手権広島大会は広陵が4季連続の甲子園出場を果たし、決勝で広島商を破り優勝を果たした。

大会では広陵のスローガン「一人一役全員主役」が体現され、控え選手もチームの勝利に貢献した。

準優勝の広島商、準決勝で敗れた尾道、呉港、崇徳など若手選手の活躍も目立ち、今後の成長が期待される。

広陵が「全員主役」を体現、影で支えた広島商主将 広島大会振り返り

 第106回全国高校野球選手権広島大会は広陵が86チームの頂点に立ち、春夏通じて4季連続の甲子園出場を決めて、幕を閉じた。熱戦を振り返る。

 2年連続で広陵―広島商の組み合わせとなった決勝。広陵のエース・高尾に代わり、八回2死満塁のピンチを切り抜けたのは、背番号11の山口だった。控えの松村は全試合で代打出場し、6打数5安打の活躍を見せた。まさに、広陵のスローガン「一人一役全員主役」を体現する勝ち上がりだった。

 準優勝の広島商の坂本主将は4回戦以降、三塁のランナーコーチとしてチームを支えた。伝統校をまとめる坂本主将は大会前、「広商を背負うプレッシャーは感じます」と話していた。決勝後の閉会式で、きれいなままのユニホーム姿で涙が止まらなかった。

 その広島商に準決勝で敗れたのは、今春の中国大会を制した尾道。エース田原と富島主将のバッテリーは、相手校の監督に「経験値を感じる」「判断を間違えない」と言わせるほどだった。

 広陵に準決勝で敗れた呉港は、来年につながる下級生の活躍が光った。2年生右腕の小野寺、中村が活躍。呉港と準々決勝で対戦した崇徳は、2年生の脇本と1年生の新村のバッテリーが柱だった。

 今大会には1年生部員だけの河内や、初出場の桜が丘、修大協創も参加した。球児たちの今後に期待したい。(根本快)