好投手の活躍光る 低反発でも本塁打増 島根大会振り返って

AI要約

大社が島根大会を制し、夏の甲子園出場を果たす。投手陣の活躍が古豪復活の一因となり、石見智翠館や他校の選手も印象的なプレーを見せる。

投手陣では大社の馬庭優太投手をはじめ、他校のエース達も粘り強い投球を披露。打者も低反発バットの導入にも関わらず、21本の本塁打が記録され活気ある試合となった。

大会運営では暑さ対策も進み、全試合に理学療法士を配置して選手の健康管理に配慮。期待の若手達やフィジカル面の強化が今後の野球界に期待を抱かせる。

好投手の活躍光る 低反発でも本塁打増 島根大会振り返って

 第106回全国高校野球選手権島根大会は、大社が石見智翠館を決勝で下して32年ぶり9回目の夏の甲子園出場を決めた。好投手の活躍は古豪復活の要因の一つとなったが、同校に限らず印象に残る大会だった。

 大社は6試合のうち4試合に左腕の馬庭優太投手(3年)が先発。緩急を付けた投球で、奪三振は32。終盤3試合を完投勝利で飾った。

 敗れた石見智翠館の杉本心投手(3年)、準決勝で敗退した飯南の岩本大政投手(同)、開星の井上勇翔投手(同)の各エースも粘り強い投球を披露し、初戦で優勝候補の一角、益田東を1点に封じた出雲商の福原陽南斗投手(同)の躍動もまぶたに残る。速球が武器の浜田の山田玲投手(2年)らも実力を示し、今後に期待がかかる。

 一方、打線も活発だった。今春の選抜大会から一律導入された新基準の低反発バットの影響が予想されたが、大会では本塁打が21本と昨年の16本を上回った。石見智翠館の青木総司選手(3年)は3本、島根中央の田原優吾選手(同)、飯南の迫田来飛選手(同)が2本ずつを放った。フィジカル面の強化に各校が取り組んでいる結果だろう。

 大会運営では暑さ対策が進んだ。決勝は最も気温が高い時間帯を避け、午前10時に開始。各試合では選手の足がつるなど中断もあったが、今回から全試合に配置した理学療法士が、養護教諭らとともに対応した。(中川史)