パリ五輪競泳用プール「波高し」 〝世界標準〟より80センチ浅く「疑問が呈されている」

AI要約

パリ五輪の競泳会場であるラデファンス・アリーナのプールの水深が世界水泳連盟の規定よりも浅いことが話題となっている。

ラディファンス・アリーナは2017年にオープンし、競泳用のプールは仮設で作られた。

競泳プールの水深は一般的に3メートルが標準とされる中、ラディファンス・アリーナのプールは2.2メートルと浅いため、競技に影響を与える可能性がある。

パリ五輪競泳用プール「波高し」 〝世界標準〟より80センチ浅く「疑問が呈されている」

パリ五輪は27日午前11時(日本時間同午後6時)から、競泳女子100メートルバタフライなど競泳の各種目の予選が行われる。競泳の会場となっているラデファンス・アリーナを巡っては、プールの水深が2・2メートルと世界水泳連盟(世界水連)の規定よりも浅いことが波紋を呼んでいる。会場のプールは規定ができる前に承認されていることから、世界水連は「ルールには抵触しない」との見解を示しているが、一部の海外メディアからは疑問を呈す声も上がっている。

五輪公式サイトなどによると、競泳会場のラデファンス・アリーナは2017年にオープン。世界最大規模のスクリーンを備えているほか、ラグビーチームの本拠地としても使用されている。競泳で使用されるプールは仮設で作られた。

競泳用のプールの水深は近年の主要大会では3メートルが一般的とされるが、ラディファンス・アリーナは2・2メートルと80センチも浅い。深い方が波は起きにくく、記録が出やすいとされており、練習を行った日本選手からは「底が目の前にあって驚いた」といった声が上がった。

また、英紙「ガーディアン」(電子版)は「水深はプールの底に波が当たると(水流が)乱れるため、その影響を軽減できるよう深くなければならない」とした上で「プールは3メートルの標準よりも浅く、このことがどのような影響を与えるのか、疑問が提起されている」と指摘した。

世界水連が昨年1月に定めた規定では、五輪の競泳プールの水深は2・5メートル以上が必要。ただ、パリ五輪のプールの設備はこの規定ができる前に承認されているため、当時の規定では2・2メートルも許容範囲だったという。

水深の「浅さ」が各選手にどのような影響を与えるのか注目されそうだ。