飲酒と喫煙でパリ五輪辞退の体操・宮田笙子選手 池谷幸雄氏「エースが抜けて団体戦は全体的な点数が下がる」「体操は精神的プレッシャーが大きい」

AI要約

宮田笙子選手がパリオリンピック™の出場を辞退した理由について、喫煙と飲酒の行為が明らかになりました。プレッシャーによる精神的影響が大きい体操選手の現状も浮かび上がりました。

池谷幸雄さんのコメントから、体操選手の喫煙率が高いこと、精神的プレッシャーが喫煙行為に繋がることが明らかになりました。

宮田選手の状況については残念であると共に、オリンピック出場選手のプレッシャーがどれだけ大きいかが再認識されました。

飲酒と喫煙でパリ五輪辞退の体操・宮田笙子選手 池谷幸雄氏「エースが抜けて団体戦は全体的な点数が下がる」「体操は精神的プレッシャーが大きい」

 パリオリンピック™の体操女子日本代表の主将に選ばれていた宮田笙子選手(19)が、オリンピックの出場を辞退しました。7月19日に開かれた日本体操協会の会見によりますと、宮田選手は6月末から7月初旬の間に、JOC国際総合競技大会の派遣規定および日本体操協会代表選手の行動規範に違反。具体的には、「喫煙行為」と「飲酒行為」だということです。今回の件について、元体操男子日本代表の池谷幸雄さんに話を聞きました。

 ◎池谷幸雄:元体操男子日本代表 ソウル・バルセロナ五輪メダリスト オリンピックを目指す選手の育成を行う

―――まず、宮田選手のプロフィールです。2004年9月21日生まれの19歳で、あと2か月ほどで20歳になります。京都府出身で福井県の鯖江高校から順天堂大学に進学。実績としては2022年、NHK杯に高校生で優勝。翌年の2023年、全日本選手権・種目別跳馬で優勝しました。2024年には全日本選手権・個人総合で初優勝、そしてNHK杯を2022年・2023年・2024年と3連覇し、体操女子日本代表の主将になっていました。今回の件について、池谷さんは率直にどんなことを思いましたか?

 「オリンピック直前なので残念で仕方がないということですね。エースが抜けるということは、ものすごく日本にとって痛手であり、もう残念ですよね、本当に」

―――日本体操協会の会見によりますと、情報提供があり本人に聞き取りを行ったところ、行動規範に違反する事実を確認したということです。その内容は、6月から7月の間の喫煙行為と飲酒の事実です。本人と話し合いの場を設け、オリンピック出場の辞退に至りました。喫煙や飲酒の背景については、設定した競技目標に対して数々のプレッシャーがあった、と協会は説明。池谷さんもオリンピックで活躍をされましたが、日本代表でオリンピックに行くことへのプレッシャーについてはどう感じますか?

 「実は、体操選手って結構喫煙者が多いんですよ。成人ですけども。すごく長く戦うスポーツの選手よりも持久力はいらないところで言うと、絶対とは言い切れないですが、そこまで影響がない。それよりも精神的プレッシャーが体操って大きいんですね。だから僕の大学の先輩でも練習中、1種目終わるごとに吸いに行く人がいたんです。それくらい、練習でもそうですが、かかるプレッシャーというか精神的にくるものはものすごく大きくて。それを和らげるために喫煙する方は選手の中でも結構いました」