努力続けて184cm、79kgの肉体へ変貌。予選でプリンス勢3連破、作陽学園の注目CB小椋翔太はインハイで「1つでも上に」

AI要約

作陽学園高のCB小椋翔太が努力の結果、体重増加とトレーニングにより成長し、インターハイ予選で活躍した。

1年前の敗北をきっかけに体重増量とトレーニングを重ね、相手FWを圧倒する力を身につけた。

作陽学園は5年ぶりにインターハイ出場を果たし、小椋や他の選手たちは全国舞台での成功を目指している。

努力続けて184cm、79kgの肉体へ変貌。予選でプリンス勢3連破、作陽学園の注目CB小椋翔太はインハイで「1つでも上に」

 ライバルたちに勝つため、努力を重ねて強度を向上。1年間で7、8kg増量して迎えたインターハイ予選でリベンジし、名門校に全国切符をもたらした。

 作陽学園高(岡山)のCB小椋翔太(3年=ハジャスフットボールアカデミー出身)は184cm、79kgの長身ストッパーだ。昨年に比べて明らかに胸板の厚みが増し、ガッチリとした上体に。19日の第13回堺ユースサッカーフェスティバル・山梨学院高((山梨)戦でも、「『後ろに引かず、カバーいるから思いっ切り前に当たれ』ってずっと言われて。それで自信持っていけるようになりました」という前に出る力や空中戦の強さを発揮していた。

 フィジカル面は、関東、北信越の強豪大学へ練習参加した際も通用したという手応えを持っている。下級生時から最終ラインで存在感を放っていたDFは、より目立つ存在に。変化のきっかけは、1年前のインターハイ予選決勝だ。岡山学芸館高に敗れ、「ちょっと変えないといけないな」と取り組みをスタートしたという。

「夜だったら、1.3kg米食べて、昼に1kg食べて、朝800(g)食べて、で、部屋にダンベルがあるんで、それで毎日筋トレをやっていました」。その結果、70kgほどだった体重は79kgへ増加。一時、身体の重さを感じたこともあるというが、並行して腹筋、下半身の強化も行ってきたことによって、現在は違和感なくプレーできている。

 今回のインターハイ岡山県予選決勝では、1年前も対峙している岡山学芸館FW太田修次郎(3年)と再戦。前回、「五分五分だった」という相手に今回は、「(ともに注目FWの太田やFW香西健心に)多分勝ってました。『やってやった』って感じです」。3連覇中の宿敵を止め、1年間の頑張りの成果を勝利に結びつけた。

 作陽学園進学後、夏冬の全国大会予選では岡山学芸館の後塵を拝していた。特に今年は、プリンスリーグ中国から岡山県リーグに降格しての1年。「自分たち今、県リーグで(インターハイ予選では)中国プリンスに所属している岡山県のチームを全部対戦して、玉野光南、就実、学芸と全部戦って、(無失点で)勝って、そこがやっぱ1番嬉しかったです」と微笑んだ。

 作陽の酒井貴政監督はその小椋について、「(肉体強化については)1年から言ってきた。本人が努力した」と説明する。本人は大学練習参加で速さの差を感じていたが、空中戦や球際で負けず、キック力も向上。指揮官も「(成長を続けていけば)大学経由でプロに行ける」と推すDFに進化を遂げている。

 山梨学院戦はMF根岸真(3年)にミドル弾を決められるなど1-5で敗戦。酒井監督が「(今は)バランスを崩すことをしている。もっとできることを増やさないといけない」という中で明確な課題の見える敗戦だった。

 一方でCB岸本椿右(3年)を軸に相手を見ながら攻撃を組み立て、チャンスの数を増加。FW大西卓磨(3年)が鮮やかな先制点を叩き込んだ。決め切るべきところで決められなかった点も含めて改善し、作陽にとって5年ぶりとなるインターハイへ向かう。

 

 小椋は「まずは自分のプレーに自信持って、思い切ってやりたいなっていうのがあります。作陽自体、久しぶりに全国出るんで、まずは1勝でも多くして、1つでも上に行きたい」。将来のプロ入りを掲げるDFは、山形明正高(山形)戦から始まる全国舞台で勝ち上がり、自身をアピールする。