好投手打ちあぐねた両校 狙い球を絞って活路見いだして 高嶋仁の目

AI要約

日高中津と和歌山商の試合は3-2で日高中津が勝利したが、両チームとも工夫が足りずに3安打の低打点ゲームとなった。

日高中津は和歌山商の先発ピッチャー木村健太郎から苦戦しつつも、勝利を収めた。木村の浮き上がる球を抑えるためにはタイミングを合わせることが重要だ。

投手陣では市木栄勇、松下天音(日高中津)と木村健太郎、福本悠陽(和歌山商)が好投したが、チーム事情により最適な展開を活かせなかった。

好投手打ちあぐねた両校 狙い球を絞って活路見いだして 高嶋仁の目

■智弁和歌山前監督 高嶋仁の目

 (18日、第106回全国高校野球選手権和歌山大会2回戦 日高中津3―2和歌山商)

 両チームともに3安打、打者に工夫が足りなかった印象のゲームでした。日高中津は和歌山商の先発、木村健太郎投手(3年)を打ちあぐねました。下手投げ特有の浮き上がる球を打ち上げてしまっていましたが、しっかり上からたたくことが重要です。

 和歌山商は日高中津の市木栄勇投手(3年)の変化球に苦労しました。狙い球を絞り、センターから逆方向に打ち返すことが必要です。野球は9回あるので、活路を見いだしてほしかったです。市木投手も2番手の松下天音投手(3年)も制球がなかなか定まらなかったので、じっくり見極めていたら展開は違っていたかもしれません。

 一方で、この試合に登板した投手4人がそれだけ好投したということです。日高中津の市木投手は変化球に切れがあり、松下投手もよく投げていました。和歌山商の木村投手も長いイニングをしっかり投げました。2番手の福本悠陽投手(3年)は速球に力がありました。同点で迎えた七回から登板してもよかったのではと思いました。チーム事情があるのだと思いますが、少しもったいなく感じました。(智弁和歌山・前監督)