【インタビュー】国立競技場で“古巣”横浜FMと対戦へ…エリキ「ゼルビアの勝利のために全力を尽くす」

AI要約

FC町田ゼルビアが現在J1リーグで首位を維持しており、国立競技場で横浜F・マリノスとのホームゲームに臨む。

エリキ選手は横浜FMでプレーした経験があり、古巣との対戦に意欲を燃やしている。

ゼルビアはファン・サポーターが増加し、エリキ選手も日本での生活を楽しんでいる。

【インタビュー】国立競技場で“古巣”横浜FMと対戦へ…エリキ「ゼルビアの勝利のために全力を尽くす」

 初挑戦のJ1で現在首位に立つFC町田ゼルビア、今週末は国立競技場開催のホームゲームで横浜F・マリノスを迎え撃つ。この一戦に並々ならぬ決意で臨むのは、2019年から2020年まで横浜FMでプレーしたFWエリキだ。「古巣なので多くの元チームメイトがいますが、プロ意識を高く持ってプロとして彼らに向き合います」と話し、「今は自分のやるべきことに集中して、ゼルビアの勝利のために全力を尽くしてプレーしたい」と意気込みを語ってくれた。

取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)

写真=水上海斗(サッカーキング編集部)

――今週末は国立競技場で古巣の横浜F・マリノスと対戦します。まずは今の心境から教えてください。

エリキ 横浜F・マリノスではアンジェ・ポステコグルー監督のもとでプレーし、たくさんの思い出があります。日本での有数のスタジアムである国立競技場で対戦できることにワクワクしているので、ベストを尽くしてプレーしたいです。

――エリキ選手は2019年の夏に横浜FMに加入しました。日本への移籍に際して、何かアドバイスを受けたりはしましたか?

エリキ プロとしてチャンスがあれば海外でプレーしたいと思っていました。ボタフォゴ時代のチームメイトにホドリゴ・ピンパォン(元セレッソ大阪、大宮アルディージャ)がいたので、彼から日本についての情報を聞きました。日本のクラブではプレーしていないですが、元ブラジル代表のゼ・ロベルト(パルメイラス時代のチームメイト)は2002年の日韓ワールドカップに出場した経験があり、彼とも日本について話したことがあります。日本でプロキャリアを歩めていることに感謝していますし、今この瞬間をポジティブに捉えて楽しみながら過ごすことができています。

――中国の長春亜泰への移籍を経て、2023年にFC町田ゼルビアに加入しました。再びJリーグでプレーできることは嬉しかったですか?

エリキ 中国での生活には満足していました。移籍を決断した理由は「J1に昇格する」というゼルビアのプロジェクトに共感したからです。簡単な決断ではなかったですが、藤田晋社長、黒田剛監督、原靖フットボールダイレクターから聞き、「このプロジェクトを成功させたい!」という思いを強く抱きました。またゼルビアのファン・サポーターの皆さんが、自分に対してリスペクトしてくれていたことも決断した理由の一つでした。

――昨季はゴールとアシストを量産する中、第31節の清水エスパルス戦で左膝前十字靭帯断裂の大ケガを負いました。

エリキ キャリアの中で初めての大ケガでした。ブラジルでの手術を経て、再び日本に戻ってくることができました。またピッチに立つことができて幸せですし、高いモチベーションを持ってプレーすることができています。復帰戦となった柏レイソル戦、以降もJ1の強豪チームと戦うことができていること。その中でゼルビアがトップに立てていることを幸せに思っています。

――J1に昇格し、ゼルビアのファン・サポーターが増えているように感じるのですが、実感はありますか?

エリキ それは実感していますね。地元でファン・サポーターが増えていることは、とても幸せなことです。近隣にはFC東京、東京ヴェルディ、お隣の神奈川県には川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、湘南ベルマーレなど、同じ地域にたくさんのクラブがあります。その中でゼルビアのファン・サポーターが増えていることは重要なことです。

――街中で声をかけられることもありますか?

エリキ 自分は電車に乗ることが好きなので、日本の公共交通機関を使ってよく出掛けています。そこで声をかけてくれることもありますね。日本の公共交通機関は組織化されていて、日本は本当に素晴らしい国だなと思います。日本人の優しさや心遣いがすごく好きです。親切にしてくれることに感謝しています。

――初めてのJ1で現在首位に立っています。Jリーグの歴史における大きな偉業を達成できる可能性があることをどう捉えていますか?

エリキ 決して簡単ではない険しい道のりです。自分はパルメイラスと横浜FMでトップリーグ優勝を経験してきました。偉大な歴史を作るためには、目の前の試合に全力を注ぐことが最も重要です。目の前の一試合一試合を決勝のつもりで臨むこと。これが目標であるJ1優勝に向けて大切なことだと思っています。

――黒田監督がよく口にする「1本中の1本」。エリキ選手はこの言葉をどう理解して、体現していますか?

エリキ その瞬間に集中して全てを注ぐ。それをコンスタントに続けることだと思い、プレーでトライしています。「1本中の1本」と表現は少し違うかもしれないですが、子供の頃からサッカーに取り組む際には、常に要求されてきたことなので体に染み付いていると思っています。元ブラジル代表のルイス・フェリペ・スコラーリ監督にも、パルメイラス時代に同じことを要求されていました。

――喜田拓也選手らかつてのチームメイトとのマッチアップは楽しみですか?

エリキ 古巣なので多くの元チームメイトがいますが、プロ意識を高く持ってプロとして彼らに向き合います。喜田選手以外にも松原健選手、畠中槙之輔選手、天野純選手たちとは一緒にプレーしていました。同郷ブラジル出身の選手たちもたくさんいます。大切なのはゼルビアの選手として、求められることに応えること。F・マリノスのファン・サポーターの皆さんは大好きですし、今もリスペクトしています。でも、今は自分のやるべきことに集中して、ゼルビアの勝利のために全力を尽くしてプレーしたいと思います。試合後は良き仲間としてまた話したいですね。

――では、最後にファン・サポーターの皆さんにメッセージをお願いします。

エリキ ゼルビアのファン・サポーターの皆さんのことが大好きなので、国立競技場に来ていただき、選手たちを後押ししてほしいと思っています。両チームにとって特別な試合になると思いますので、ぜひ国立競技場に来てください! よろしくお願いします!

明治安田J1リーグ 第24節

FC町田ゼルビア vs 横浜F・マリノス

7月20日(土)18時~ @国立競技場

 

 第24節・横浜FM戦は国立競技場でのホームゲーム。4オクターブのツインボーカルが魅力の5人組男性アーティスト「Da-iCE」のスペシャルライブなど、イベントやスタジアムグルメが盛りだくさんです!

町田vs横浜FM 試合情報