尼崎西・平石悠大投手は昨夏完投負けで勝利届けられなかった先輩の前で力投/兵庫

AI要約

昨夏、平石悠大投手が先輩の前で成長を見せる

平石は勝利を意識し、背番号1としての責任を果たす

先輩たちが応援する中、成長した平石の姿が輝く

<高校野球兵庫大会:兵庫6-1尼崎西>◇16日◇3回戦◇ウインク球場

 尼崎西の平石悠大投手(3年)は、昨夏投げて勝ちを届けられなかった先輩の前で成長した姿を見せた。

 昨夏、姫路飾西との初戦。平石は当時のエースがケガで登板できなかったため、先発を任されたが2失点完投負け。「しっかり抑えて先輩方を勝たせてあげたかったんですけど、勝たせることができなくて申し訳ない」。先輩の夏を初戦で終わらせて試合後は顔面蒼白(そうはく)だった。

 あれから1年。背番号1として「自分が打たれたら負けという気持ち」と勝敗を背負う立場となって挑んだ。初戦の和田山戦ではタイブレークを0点に抑えるなど、10回1失点で完投勝利。「夏での1勝はとても大きくてうれしかった」と白星をつかんだ。

 そして、昨夏引退した1学年上の世代もこの日はスタンドで応援。当時4番打者だった鈴木颯太さんも初戦突破を喜び、「いつも結果は気になっている。初戦は応援に来られなかったが、勝ったことがうれしかった。今は周りに声がかけられているし、自信がついている」と成長した右腕の姿にうれしそうだった。

 先輩が見守る前で7回途中6失点で2勝目を届けることはできなかった。後輩に思いをたくし、「2勝、3勝と頑張って欲しい」とエールを送った。【林亮佑】