連合チームの規定変更が追い風に。新宮市2校の連合チームが向陽に打ち勝つ【24年夏・和歌山大会】
新宮・新翔が伝統校向陽を下し、連合チームとして勝利を収めた。
新宮は春夏の甲子園出場経験のある古豪で、規定の変更により連合チームを継続。
中心選手の西内が大活躍し、チームは甲子園出場を目指して意気込む。
＜第106回全国高等学校野球選手権和歌山大会：新宮・新翔 10－5 向陽＞15日◇2回戦◇紀三井寺公園野球場
新宮・新翔の連合チームが伝統校の向陽を下した。
新宮は春5回、夏5回の甲子園出場経験のある古豪。OBには藪 恵壹（元阪神など）や巽 真悟（BC茨城）などがいる。
昨夏は8強入りしたが、現2、3年生が8人しかおらず、同じ新宮市の新翔で唯一の野球部員だった西内 佑典（3年）を加えた9人の連合チームで昨秋の公式戦を戦った。
日本高野連の規定で、連合チームは8人以下の複数校によるケースのみ認められていたが、今年から総数20人を上限に9人以上の学校が含まれていても連合チームを組むことが可能になった。
新宮は1年生が4人加わって12人となり、単独で出場できるようになったものの3人に部員が増えた新翔と連合チームを継続することを決断。新宮の畠敏紘監督は「勝った負けたじゃなくて、西内君と一緒にやらせてもらえて嬉しいです」と規定変更に感謝しきりだった。
4番二塁の中心選手である西内はチームに欠かせない存在。「西内の前にランナーを出したら点が入るくらいの気持ちでみんなは打席に入っていると思います」と引地 秀主将（新宮3年）が言うように新宮ナインからの信頼も厚い。1、2打席目は好機で凡退したが、「無心でいこうと思いました」と4回表の第3打席では一死三塁から右中間に適時二塁打を放つと、続く第4打席でも5回表の二死満塁から中前適時でチームに追加点をもたらした。
西内の前後を打つ新宮の選手たちも快音を響かせ、6回までに10得点。中盤以降は向陽の反撃に遭ったが、失点した回はいずれも最少失点に抑え、逃げ切ることに成功した。
チームの目標は連合チーム初となる甲子園出場。5番捕手として5打数4安打4打点と大活躍だった引地は「チャレンジャーの精神で元気を出してやっていきたいです」と次戦に向けて意気込んだ。
