あなたはタイガー流? 大谷流? それとも? 幸運を引き寄せるための"ゲン担ぎ"を識者やゴルファーに聞いた

AI要約

ゴルフにおけるゲン担ぎや決め事について、さまざまな人の独自の方法や信条が紹介されています。その中にはスパイクを左足から履く、若草色のクラウンタクシーに乗る、ボールマーカーや下着に気を使う、努力と自信を大事にするなど、個性豊かなアプローチがあります。

ゲン担ぎや気合い入れをする際の独自のルールや習慣は、心の準備や気持ちの持ち方に影響を与えるとともに、プレーに対する姿勢を表すものとなっています。さまざまな要素を取り入れることで、ゴルフをより楽しみ、成績向上につなげる人々が多いようです。

自分なりの信条やゲン担ぎを持つことで、ゴルフのプレーに集中しやすくなり、心の持ちようを調整する効果があるようです。個々のプレーヤーが独自の方法でゴルフを楽しむ姿は、このスポーツの豊かな魅力を表していると言えるでしょう。

あなたはタイガー流? 大谷流? それとも? 幸運を引き寄せるための

タイガーの最終日は必ず赤シャツ。こんな“ゲン担ぎ”や“決め事”があなたにもありますか? またゲン担ぎから一歩進んで、ゴルフの信条はありますか? 識者、アマチュアゴルファーに聞いてみた。

●ゲン担ぎはスパイクを左足から履くことです

便所のスリッパ、普段の靴、履物はすべてそうしています。きっかけは岡本綾子の本に、本人がそうしているとあったので。インタビューだったのかは忘れましたが、全盛時の岡本の言葉です。あの速くなく遅くもない“えも言われぬ”スウィングのリズム、テンポ、タイミングに憧れていて真似しました。もうひとつのゲン担ぎは、マーカーを米国の25セント硬貨にすること。ぼくの生まれた1964年までの25セントは銀貨でしたから、それは大事にしまっておくとして(笑)、それ以後の65~68年に作られたクオーター硬貨を今でも使っています。出したいスコアの数字ですし。ちなみに、好きな言葉は「ONE SHOT AT THE TIME」(一打に集中して)です。(タケ小山、テレビ解説者、プロゴルファー)

●乗車するとスコアが出るという"若草色のクラウンタクシー"に乗ってみたい

タクシー運転手に聞いた話ですが、都内から飯能のゴルフ場まで乗せた客が好スコアを出したとかで、次からは「あなたの車に乗ると縁起がいい」と指名が入るようになったそうです。あと、私はたまたま若草色のクラウンのタクシーに乗ったことがありますが「芝の色だからゴルファーに好評です」と言っていました。「多分、世界に一台」だそうです。ゴルフ場まで乗ってみたい。(40代女性、東京都)

●ボールマーカーには気を使っています

今は自分が所属している鳴尾GCの赤色のマーカー。キャディマスター室の前に置いてあり、お客さんに配るプラスチック製で4色あります。その赤色を2年ほど使っています。その前は米国のクオーター硬貨です。それも裏側だけ見せて使ってましたね。普通は表側を見せるのでしょうが、あまのじゃくなんでしょうね(笑)。信条にしている言葉は英語で「NOW AND HERE」。今ここで目の前にあるものに集中して! 短くてわかりやすいでしょう。若い子たちにもアドバイスしています。(水巻善典、プロゴルファー)

●コース内にゴミが落ちていたら必ず拾います

多いのは、タバコのパッケージのプラスチックフィルム。さすがに吸い殻が落ちていることはほとんどありませんが。善行も悪行も自分に返って来ると信じているので。(60代男性、宮城県)

●カジノで大当たりしたときのチップを使う

オーストラリアのパースに仕事で行った際、カジノに立ち寄ったら大当たりしました。その時の運をと、ずっとマーカーはカジノのチップにしていました。信条としている言葉は「正射必中」。弓道で正しい射法であれば必ず中あたるという意味らしいですが、ゴルフも全く同じだなと思って。スマホなどの待ち受け画面にも使っています。あの日本アマを6度勝った中部銀次郎さんも「ゴルフの神はアドレスに宿る」と言っていたそうですし。正しく構えることがもっとも大事だとわかっているのですが、なかなかできません。(石井米二郎・ゴルフ場運営アドバイザー)

●"テンプラ"を頼まない

ベタですが、ゴルフ場のランチでは一応天ぷらを頼まないようにしています。(70代男性、北海道)

●信条にしているのは「遅刻しない」こと

クラブ競技に出ていた頃は、着るものの色は白か紺かグレーの3つに決めていました。上着とズボン、この3つのカラーでどうにでもコーディネートできるじゃないですか。着るもののことで余計なことを考えずに済むからです。信条にしているのは「遅刻しない」こと。クラブハウスに1時間前に到着するのはもちろん、ティーオフの15分前にはスタートホールに行くようにしています。前の組がティーショットを打ち終える頃に来るのは、僕にとってはもう遅刻と同じです。一度放送で呼ばれたことがあって、駆け付けた時には胸がドキドキして、慌てて打ったティーショットも大スライス。その日一日自分のペースが取れずに、初っぱなから失敗した経験から学びました。ただでさえ緊張する朝イチのティーショットは余裕を持ってこそ、です。(田中徳市、法政大ゴルフ部監督)

●気合いを入れる時には赤色の下着を着ます

赤い下着はお守りみたいなもの。それと、マーカーに昭和55年製の100円玉を使います。「ゴーゴー」という意味で、お守りみたいな気持ちで使っています。信条は「努力と自信」ですかね、昔は色紙によく書きました。僕はゴルフ理論にのっとって自分の体を動かそうとかは一切やりません。むしろその理論はなぜそういうのか、疑問を持って自分の体で実験・検証していきます。これが自分なりの努力で、それが上手くいくと自信となっていきます。この年でそんなこと言うと面はゆいので、黙々と練習場で打っていますが、それでも思うようにいかない今日この頃です(笑)。(髙橋勝成、プロゴルファー)

●「パッティングは入らなくてもともと」と考える

信条とまではいきませんが「パッティングは入らなくてもともと」と考えるようになって、入れ頃外し頃のパットをほとんど外さなくなり「渋い」と言われるようになりました。思ったところに打って、入れば儲けもの。こんな考えになってからショートパットが楽になりました。(60歳男性、埼玉県)

●メニューの上から選ぶとき、”おつまみは32番目、メインデッシュは33番目”

ゲン担ぎと言えるかどうかは微妙ですが「明日がゴルフ」という日に外食する場合、注文するメニューを上から順番に数えていって32、33番目くらいを選んでいます。例えばメニューが50品目あるとすれば、おつまみを32番目、メインデッシュは33番目くらいの順番のものをチョイスします。明日のゴルフが32・33の65でという願いを込めて……。

マーカーにはコインを使用。通常は人物などを表にして、同伴競技者がライン上にあるので動かしてくれという時、裏側にしておきます。動かしたことを忘れることを防ぐためです。信条とする言葉は「まあいいか」ですかね。ゴルフはそう上手くいくものではないので、どんな結果でも「まあいいか」と自分に言い聞かせています。(レックス倉本・テレビ解説者、プロゴルファー)

※週刊ゴルフダイジェスト2024年7月23日号「山を動かす~ゴルフの際のゲン担ぎ、決め事は?」より