【松戸競輪・GⅡサマーナイトフェスティバル】関東の新エース・真杉匠が今年初のビッグ制覇

AI要約

関東の新エースが復活ののろしを上げ、ビッグ制覇を果たす。

落車で苦戦したが、セッティングでアタリをつかみ軌道修正。

賞金ランクを上げ、グランプリへの思いが強まる。

【松戸競輪・GⅡサマーナイトフェスティバル】関東の新エース・真杉匠が今年初のビッグ制覇

関東の新エースが高らかに復活ののろしを上げた。真杉は脇本-古性の後ろでレースを進めたが、古性のけん制で神奈川ラインが崩れ、脇本が北井にはまる展開に。脇本がHS番手まくりを放つと、攻略は厳しいかと思われた。しかし、真杉は2角からまくり一撃。さばき厳しい古性の再三のブロックを振り切り、GⅡ、そして今年初となるビッグ制覇を果たした。

「あの並びは想定していなくて臨機応変な感じでした。脇本さんはすごいかかりで、古性さんのブロックもきつくてスピードが止まったけど、コーナーの下りを使ってどうにかしのげました。今年は出遅れていたので、後半戦のいいスタートを切れてよかったです」

昨年は8月の西武園オールスターでGⅠ初戴冠。11月の小倉競輪祭と合わせて2冠を達成した。今年は初のS班として始動。だが、年初の練習中に落車して鎖骨などを骨折し、いきなり暗雲が漂った。その影響もあり、前半戦はビッグで決勝進出なしと苦しんだが、若きタイトルホルダーの底力はだてではない。「今回は最近にないくらい自転車の感じが良かった」とセッティングでアタリをつかむと、「不安なく楽しんで走れた」と一気に軌道修正。準決で節目の通算200勝を飾り、勢いのままにビッグを制した。

「ラインで吉田さんとワンツーも決まってよかったです。これで賞金的にもちょっと楽にはいけるかな」

今回の優勝で賞金ランクは11位に浮上。グランプリ出場圏内に迫ることができたが、昨年と同様にGⅠを制して年末の大一番へという思いは強いはず。連覇が懸かる8月の平塚オールスターをはじめ、前半戦の鬱憤を晴らす縦横無尽の快進撃から目が離せない。(小橋川寛)

■真杉匠(ますぎ・たくみ) 1999(平成11)年2月1日生まれ、25歳。栃木県宇都宮市出身。作新学院高卒業後、113期生として2018年7月に函館でデビュー(①①❸着)。GⅠは23年のオールスター、同年の競輪祭を制しており、GⅡ優勝は今回が初めて。通算成績は515戦201勝、2着91回、3着51回。通算取得賞金は3億3775万8474円(15日現在)。175センチ、76キロ。血液型A。