【日本ハム】「あれが一番早い」万波ビームをサポートしたベテラン捕手の隠れた好プレー

AI要約

日本ハムが逆転勝ちで2カード連続の勝ち越し。7月3日以来の勝率5割に復帰した。

万波中正外野手のレーザービームによるアウトプレーが勝敗を決定。伏見寅威捕手の高等テクニックも光った。

伏見寅威捕手と万波中正外野手のハイレベルな技術が生んだビッグプレーで勝利を導いた。

【日本ハム】「あれが一番早い」万波ビームをサポートしたベテラン捕手の隠れた好プレー

◆パ・リーグ 日本ハム3―1ソフトバンク(14日・エスコンF)

 日本ハムが逆転勝ちで2カード連続の勝ち越し。7月3日以来の勝率5割に復帰した。

 勝敗のポイントになったのは、7回2死二塁から甲斐の右前打で本塁を狙った代走・周東を刺した万波中正外野手のレーザービーム。ワンバウンドのストライク返球に「(送球の)強さも場所(コース)も、あれ以外ならセーフだった」と胸を張った万波だが、ビデオ検証にもなった間一髪のプレーがアウトになった背景には、伏見寅威捕手の隠れた高等テクニックがあった。

 コリジョンルールにより、捕手は走者の走路を空けるため、外野からの返球をホームベースより前(ダイヤモンドの内側)で待つケースが多い。しかし、伏見が送球を待ったのはホームベースの後ろ。三本間のラインの外側だった。

 伏見は「あれが一番早いと思うんですよ、多分。みんなやった方がいいと思うんですけど。コリジョンのルールは『走路を開ける』なんで、後ろでも前でも走路が空いてればいいと思うんです」と意図を説明した。ベースの前で捕った場合、振り向きながらの“追いタッチ”になることもある。今回の伏見は、後ろ(外側)で捕り、そのままミットを前に出して、真っすぐ滑り込んでくる周東のスパイクにタッチした。

 確かに振り向きながらでは周東のスピードに負けたり、回り込まれ出セーフになった可能性もある。伏見はさらに「万波の球がやっぱ強いっていうのももちろん大事で、弱い球の人だと走者と重なる。万波だからできるってところも若干あります」と話した。万波も「あそこに(正確に)投げなきゃいけないんで、伏見さんは結構プレッシャーかけてきます」と苦笑いで振り返ったが、両者のハイレベルな技術が生んだビッグプレーだったことは間違いない。