春夏連続甲子園目指す東海大福岡、2年連続8強 エース佐藤翔斗が今夏初先発で3失点完投/福岡

AI要約

東海大福岡が沖学園を6-3で破り、2年連続ベスト8進出を決める。佐藤翔斗投手が右肩痛から復活し、3失点完投で活躍。春夏連続甲子園出場を目指すチームとして、再び注目されている。

春夏連続甲子園目指す東海大福岡、2年連続8強 エース佐藤翔斗が今夏初先発で3失点完投/福岡

<高校野球福岡大会:東海大福岡6-3沖学園>◇13日◇5回戦◇北九州市民

 春夏連続甲子園出場を目指す東海大福岡が6-3で沖学園に競り勝ち、2年連続ベスト8を決めた。右肩痛から復調したエース右腕、佐藤翔斗投手(3年)が今夏初先発で3失点完投。最速を1キロ更新する145キロの直球を軸に投げ勝った。打っては2安打2打点と投打に活躍した。

 今夏4戦目にして初先発の佐藤が、右肩痛を乗り越えて8強入りに導いた。9回、最後の打者を決め球の121キロスライダーで三ゴロに仕留め渾身(こんしん)のガッツポーズ。2死から2連打を浴びたが「9回、最後まで投げきる能力が強み」というエースの風格で115球を投げきった。

 とはいえ苦し“勝った”。勝負どころで最速145キロで空振り三振に打ち取るなど球には威力があった。だが、制球力に課題が残った。6回2死から2連続四球を与え、そこから2連打で3-3の同点に追いつかれるなど4四球は反省だ。

 センバツでは初戦の三重・宇治山田商戦で先発した。だが、序盤から3四死球と制球が定まらず、暴投から失点するなど5失点した苦い記憶がある。この日、完投したものの再び修正点が浮き彫りとなった。

 実はセンバツ直前に右肩を痛めていた。そこから、春季九州大会では登板を回避。練習試合で投げることはあったが、公式戦先発はセンバツ以来だった。「調子は良くなかったが、徐々に上げて行こうと思って大会に入った」といい、今夏2試合の救援を経て復活を果たしていた。

 その間、今夏は2年生の最速142キロ右腕、西村壮投手が3戦連続先発と台頭してきた。それだけに「負けられない思いがあった」と先輩の意地を見せた。

 気迫はバットにも乗り移った。5回1死二、三塁で、相手右腕の143キロ直球を中前2点適時打を放った。8番ながら「バッティングは好きです」というセンスも見せ、投打で昨夏に続く8強入りに貢献した。

 16日の準々決勝では西日本短大付と対戦する。昨夏は準々決勝で敗れただけに、さらに調子を上げて「ベスト8を超えたい」願いを実現させる。【菊川光一】