10年ぶりのWECブラジル戦が開幕。赤旗終了のFP1はトップ6に異なる6車種が並ぶ混戦模様

AI要約

ミューラーがトップを獲得した93号車プジョーが、FP1で最速タイムを記録。

FP1では、路面が乾きセッションは短縮されるも、6メーカーのハイパーカーが上位に並ぶ結果となる。

LMGT3クラスではマクラーレンがトップを獲得し、日本勢も上位に位置する。

10年ぶりのWECブラジル戦が開幕。赤旗終了のFP1はトップ6に異なる6車種が並ぶ混戦模様

 7月12日、ブラジル・サンパウロのインテルラゴス・サーキットで、WEC世界耐久選手権第5戦『サンパウロ6時間』のフリープラクティス1(FP1)が行われ、ミケル・イェンセン/ニコ・ミューラー/ジャン-エリック・ベルニュ組93号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)が、セッション最速タイムをマークした。

 ル・マン24時間から約1カ月、全8戦で争われるWECは早くもシーズン後半戦に突入している。その舞台はブラジル、インテルラゴス(正式名称:アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ)だ。レースウイークはル・マン前の開幕戦3戦と同じフォーマットに戻り、金曜日に2回のプラクティス、土曜日にプラクティス3と予選、そしてハイパーポール、日曜日に決勝レースという流れになっている。

 12日金曜は現地時間10時45分からFP1がスタート。雨上がりの濡れた路面ながら37台のマシンが続々とピットを離れていった。このセッションではレースコントロールのシステムチェックのため、今季2024年か導入されているバーチャル・セーフティカー(VSC)のテストが実施された。

 早い段階で路面が乾いていくなか迎えたセッション終盤、残り43分となったところでアーノルド・ロバン駆る78号車レクサスRC F GT3(アコーディスASPチーム)がターン4でクラッシュ。即時赤旗が提示された。

 ロバンをサポートを受けつつクルマから降りることができたが、このクラッシュにより大規模なバリア修復が必要となったことからセッションは再開しないまま短縮終了に。この影響で午後のFP2は失われた走行時間を確保するため通常の1時間半から、2時間15分にセッション時間が延長されることとなった。

 早期に終了したFP1ではミューラーが1分26秒341を記録した93号車プジョーが全体トップ。0.179秒おくれて2号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・レーシング)が続き、ランキングトップの6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)がトップと0.226秒差の3番手に。

 4番手はセバスチャン・ブエミのドライブで1分26秒777をマークした8号車トヨタGR010ハイブリッド(TOYOTA GAZOO Racing)、5番手には83号車フェラーリ499P(AFコルセ)、そして1分26秒台に入った最後6番目に20号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームWRT)が入り、トップ6に6メーカーのハイパーカーが並ぶ結果となっている。

 LMGT3クラスはジェームス・コッティンガム/ニコラス・コスタ/グレゴワール・ソーシー組59号車マクラーレン720S GT3エボ(ユナイテッド・オートスポーツ)が1分35秒881でクラストップにつけた。27号車アストンマーティン・バンテージAMR GT3(ハート・オブ・レーシングチーム)は、わずか0.003秒のおくれの2番手。直後の3番手に同じくアストンマーティンの777号車(Dステーション・レーシング)がつけ、英国車がトップ3を独占した。

 日本勢は佐藤万璃音組95号車マクラーレン720S GT3エボ(ユナイテッド・オートスポーツ)が1分36秒701でクラス9番手。これを先頭に木村武史組87号車レクサスRC F GT3(アコーディスASPチーム)が10番手、さらに小泉洋史組82号車シボレー・コルベットZ06 GT3.R(TFスポーツ)が11番手に続いている。

 45分の走行枠延長が決定したFP2は現地14時30分(日本時間13日2時30分)から行われる予定だ。

[オートスポーツweb 2024年07月13日]