須恵・田中悠真「天理のエースをまねて」超ハイテンポ投球で強豪私学に5回まで1安打投球/福岡

AI要約

飯塚高校が須恵高校を7-0で破り、田中悠真投手の活躍が光った。

田中投手のハイテンポ投球は最速121キロの直球や2種類のスライダーでシード校を圧倒した。

しかし6回に逆転され、最後は笑顔で高校ラストゲームを終えた田中投手。

須恵・田中悠真「天理のエースをまねて」超ハイテンポ投球で強豪私学に5回まで1安打投球/福岡

<ラストカレンダー~夏の終わり~>

 <高校野球福岡大会:飯塚7-0須恵(7回コールド)>◇9日◇3回戦◇北九州市民

 須恵のエース田中悠真投手(3年)が強豪私学へ“飛び道具”で立ち向かった。

 「打者に間を作らせない。最初は『すごくはまっているな』と思った」。初回から“超ハイテンポ投球”だった。1球を投じ、捕手からの返球をもらうと間髪入れずに投球動作に入る。サイドスローから繰り出す最速121キロの直球、2種類のスライダーもさえた。5回までわずか1安打投球。シード校を手玉に取る快投ぶりだった。

 きっかけは試合前日の8日。後輩がある動画を見せてくれた。「天理のエースをまねて、です。『これなら使えるかも』と思って」。奈良の名門校の投手を参考に、ブルペンでハイテンポ投球を試投。ほぼぶっつけ本番だったが「手応えはあったのでやりました」。

 ただ、6回に暗転した。1死三塁から犠飛で1点を失い、失策も絡んでこの回打者一巡の猛攻を浴びた。6回2/3を投げ8安打7失点(自責2)。7回コールド負けにも、マウンド上では最後まで笑顔を貫いた。

 「投手はみんなから見られている。どんな状況でも笑顔でいたかった。自分の実力不足で負けてしまったけど、最後までやり切れたと思う」。涙はなく、高校ラストゲームを完全燃焼でやり遂げた。【佐藤究】