歴史的独走のソフトバンク、個人タイトル争いも打撃6部門&投手は4人がトップ 2013年にはヤクルトが打撃部門で独占

AI要約

ソフトバンクが首位を独走し、個人タイトル争いでも圧倒的な強さを見せている。

過去に投打の全タイトルを独占した例は少なく、ヤクルトやダイエーがその中でも特筆される。

最近の例では、ソフトバンクも過去に快挙に挑戦していたが、最高出塁率や首位打者で一歩及ばずに終わっている。

歴史的独走のソフトバンク、個人タイトル争いも打撃6部門&投手は4人がトップ 2013年にはヤクルトが打撃部門で独占

 ソフトバンクが歴史的な強さで首位を独走している。同時に強さの「象徴」とも言える個人タイトル争いでも、ソフトバンク勢が席巻中。今回は投打のタイトル争いを現状や過去の1球団でのタイトル独占にまつわる話題を紹介します。(選手の所属球団は当時)

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 日本野球機構(NPB)が1シーズンを通した個人成績を表彰する対象は、投手が最多勝、最優秀防御率、最率第1位、最多奪三振、最優秀中継ぎ投手(ホールドポイント数)、最多セーブで、打撃は首位打者、本塁打王、打点王、最多安打、最高出塁率、盗塁王で投打合わせて12。両リーグとも現在の表彰対象になった2013年以降、同一球団の選手が投打の全タイトルを獲得したことはない。

 ソフトバンク勢は打撃全6部門でトップにいる。打率は近藤(3割4分1厘)が独走。本塁打も近藤と山川が13本で並ぶ。打点はトップの山川が50で、2位の近藤が47。近藤は安打数(89)と出塁率(4割5分)もトップ。盗塁もタイトルを過去2度獲得した周東が27で2位の楽天・小深田に8個差をつけている。

 投手部門では、防御率でモイネロ(1.61)、勝利数で有原(8)、ホールドポイントで松本裕(25)、セーブでオスナ(20)が単独トップ。原則13勝以上が受賞対象となる勝率も7割2分7厘(8勝3敗)の有原に可能性がある。奪三振はトップの西武・今井(105)をモイネロ(95)が追う。ただオスナが下半身のコンディション不良で離脱。その影響で松本裕が抑えに回ったため、2部門のトップ死守は苦しくなった。また8日現在で規定投球回に10回⅔足りないが、防御率1・10の西武・武内も怖い存在だ。

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 13年以降、投打どちらかで同一チームの選手が全てトップになった例が一つだけある。15年にセ・リーグ優勝を飾ったヤクルトだ。打撃部門で川端が首位打者と最多安打、山田が本塁打王、盗塁王、最高出塁率、畠山が打点王。他球団の選手が並んでいない文字通りの〝独占〟だった。

 13年より前だと、04年のダイエー(松中=首位打者、本塁打王、打点王、最多安打、最高出塁率。川崎=最多安打、盗塁王)が打撃6部門全てでトップだった(本塁打は日本ハム・セギノールとタイ)。

 惜しい例もある。19年の西武の打撃。首位打者が森、本塁打王が山川、打点王が中村、最多安打が秋山。盗塁王が金子侑。だが最高出塁率は当時日本ハムの近藤が獲得した。

 ソフトバンクにもあった。20年の投手。千賀が最多勝、最優秀防御率、最多奪三振(奪三振がオリックス・山本とタイ)、最多勝と最率第1位が石川(勝利数は千賀、楽天・涌井とタイ)、最優秀中継ぎがモイネロだったが、最多セーブは西武・増田。ソフトバンク・森はわずか1セーブ差だった。昨年の打撃では近藤が本塁打王、打点王、最高出塁率(本塁打は楽天・浅村、ロッテ・ポランコとタイ)、柳田が最多安打、周東が盗塁王(楽天・小深田とタイ)。だが、首位打者はオリックス・頓宮だった。三冠王の可能性もあった近藤は4厘及ばなかった。さて、今年のソフトバンクは快挙を達成できるだろうか。

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