阪神・岡田監督 球団歴代最多の監督通算515勝達成! 「当然、家に持って帰ります」そっとしまったウイニングボール

AI要約

岡田監督が通算515勝を達成し、歴代最多の記録を更新した。

佐藤輝の勝ち越し打が縁となって記念の勝利を手にすることができた。

阪神は4連勝で借金生活を阻止したが、岡田監督はもう少しゆっくり野球をしていたいと本音を漏らした。

阪神・岡田監督 球団歴代最多の監督通算515勝達成! 「当然、家に持って帰ります」そっとしまったウイニングボール

 「阪神2-1DeNA」(6日、甲子園球場)

 金字塔を打ち立てても、いつもと何ら変わりはなかった。岡田監督が阪神の監督として歴代最多となる通算515勝を挙げた。「数字(の話題)が出るとね、毎日がすごく長く感じるんでね、あんまり気にしないようにしてたんですけど」。これまでの歩みをかみしめるように言葉を紡いだ。

 藤本定義氏を上回った。岡田監督の幼少期、父勇郎さんが阪神の後援者だったこともあり、1962年の御堂筋優勝パレードに参加した。当時の監督が藤本氏だった。そんな縁の深い名将を超えた。「あんな小さい時に監督なんか見てるかいな。監督目当てに来てるんちゃうんやから」と“岡田節”で感慨に浸った。

 記念の勝利はもう一つの縁が導いた。同点の六回に佐藤輝が勝ち越し打を放った。佐藤輝が近大に入学する直前の春だった。岡田監督は母校早大と近大の試合を見るため生駒市のグラウンドまで出向いた。そこで佐藤輝の打撃を目にすると、田中秀昌監督(当時)に「使わなあかん」と助言を送ったという。数年前に見初めた大砲が時を経て、虎将に節目の1勝をもたらした。

 6月以降、勝率5割で迎えた試合は4連勝で、またも借金生活を阻止した。瀬戸際の勝負強さも際立つが「もうちょっとゆっくりね、野球をしたい」と本音も漏れた。

 試合後、坂本から手渡されたウイニングボールに視線を落として見つめると、ズボンの右後ろポケットにそっとしまった。「当然、家に持って帰りますけどね」と穏やかな笑みを浮かべた。