【阪神】4盗塁走られ放題…岡田監督嘆く「けん制もせえへんもん」バッテリーの警戒心の低さ指摘

AI要約

阪神が広島に7-5で敗れ、3連勝を逃した試合。阪神は走塁面で苦戦し、4盗塁を許すなど敵に走られる展開となった。

岡田彰布監督が通算515勝を目指したが、お預けとなる結果となった。次戦のDeNA戦で巻き返しを図る立場となる。

阪神は走塁に加えて配球の初球で苦戦し、流れを相手に持っていかれる展開となった。岡田監督は打線の奮起を希望している。

【阪神】4盗塁走られ放題…岡田監督嘆く「けん制もせえへんもん」バッテリーの警戒心の低さ指摘

<広島7-5阪神>◇4日◇マツダスタジアム

 鯉に走られ放題で3連勝逃した! 阪神が1イニング3盗塁を含む今季ワーストの4盗塁かき回され、8回に一挙4点を勝ち越された。藤本定義監督を超える虎将単独1位の通算515勝がお預けになった岡田彰布監督(66)は「けん制もせえへんねんから」と隙だらけのバッテリーにおかんむりだ。勝てば首位広島に1差に迫れたが、再び3差に広げられて3位に後退。甲子園に帰るきょう5日のDeNA戦は、スカッとメモリアル勝利を飾りたい。

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 走られまくった。3-3の8回1死一、二塁。代わったばかりの3番手石井が、石原に投じた初球だ。二塁走者羽月が三盗。足で好機を広げられた。1死一、三塁では野間にも二盗を決められた。最後は2死満塁、石井が投じた初球スライダーがワンバウンドで暴投となった。羽月が生還。小兵にかき回され、8回は結局4失点。勝負ありだった。

 「けん制もせえへんねんから。初球あれだけやられてるのに、けん制もせえへんもん」

 代走で登場した羽月は、直前の1死一塁でも島本が投じた初球で二盗を成功させていた。それだけに、岡田監督はバッテリーの警戒心の低さを指摘。しかも、三盗の場面で石井が投じたのは124キロのカーブ。梅野の懸命なスローイングも及ばなかった。1イニング3盗塁と好き放題にやられた。

 新井監督に積極的に攻められた。初回からエンドランを何度も仕掛けられた。4回無死一塁では一塁走者坂倉に走られ、大きく空いた三遊間に野間がゴロを転がし左前打。走者の走力関係なしに作戦を遂行してきた。1試合4盗塁を許すのは、今季チームワースト。自在なタクトで流れを持っていかれた。

 盗塁だけではない。配球も鍵は「初球」だった。初回、村上が秋山に捉えられたのは初球。右前打にされると、秋山にも二盗を許し、その後に先制点を献上した。村上は4月30日にも敵地で秋山に初球先頭打者本塁打を浴びている。「前と一緒やんか。(過去に)初球秋山にホームラン打たれて。同じことやんか。初球、初球って」と岡田監督。打線は2回に3得点で一時逆転したが突き放せなかった。

 「次、1点取らんとやられるでって、もう3回から言っとったよ。何の細工もないもんな、やられるパターンや、こんなもん。見とったら分かるやろ。1点取らんかったらやられるでって。3回に言うたわ、3回に」

 カード勝ち越しも連勝が止まり、首位広島とは3ゲーム差に開いた。巨人と同率3位に転落。岡田監督の阪神監督単独トップとなる通算515勝もお預けだ。5日からは甲子園に戻り、2位DeNAとの3連戦。球宴までが一区切り、と捉える岡田監督が、聖地で立て直す。【中野椋】

 ▼阪神が1試合で4盗塁を許したのは、今季ワースト。23年8月15日広島戦(マツダスタジアム)で、野間、大盛、矢野、菊池に4盗塁されて以来。