もう1人も失いたくない…サッカー競技中に男性が急逝 他競技の熱中症対策とは

AI要約

1年前、シニアサッカーリーグO-40の選手が炎天下で倒れ、亡くなった。日本協会が熱中症対策を強化し、森保一監督が再発防止に取り組むことを提案。

野球やテニス、バスケットボールなど他競技でも熱中症対策が進む中、それぞれのスポーツ団体が対策を講じている。

競技によって独自の対策が取られており、熱中症リスクの高い季節には特に注意が必要である。

もう1人も失いたくない…サッカー競技中に男性が急逝 他競技の熱中症対策とは

 1年前の今日、サッカー場で1人の男性が倒れた。2023年(令5)7月2日。埼玉県シニアサッカーリーグO-40(40歳以上)の公式戦に出場後、炎天下で意識を失い、帰らぬ人となった。42歳だった。事態を重く受け止めた日本協会(JFA)が、全国に熱中症対策の周知徹底を要請した。一周忌を前に、日本代表の森保一監督(55)が遺族と面会。再発防止への願い、酷暑下の「夏場のスポーツ」について考えることを、提起した。

 <他競技の熱中症対>

 ◆野球 日本高野連が今夏の甲子園大会で午前、夕方の2部制を一部導入することを決めた。各地で続々開幕している地方大会でも独自の対策が進む。全国スポーツ少年団軟式野球交流大会ではWBGTを1イニングごとに計測。基準の31度を上回った場合、試合を打ち切る。より踏み込んで試合中も数値を確認する。

 ◆屋外競技 テニス、陸上、ラグビーも報告件数が多い。試合が5時間を超えることもあるテニスは07年に心停止で重度の後遺障害が生じた事例もあり、試合中のタイブレーク切り替えなど独自の指針を定めた。

 ◆屋内球技 バスケットボールやバレーボール、防具を着ける剣道など高湿度の体育館、武道館で命を落としたケースもあり、冷房機器設置など対策が進む。鹿児島・串木野高では、体育祭を23年に校庭から体育館に移して話題になった。