“絶対的王者”広陵 エース高尾&山口&堀田の盤石3本柱で初の「夏・日本一」目指す

AI要約

広陵高校野球部の強さと注目選手の活躍について述べられている。エースの高尾響投手を中心に、山口大樹投手、堀田昂佑投手という3本柱が頂点を目指している。

チーム全体の投手陣強化や連係プレー、個々の選手の成長について言及されている。

高尾のような一人での投げ抜く姿勢から、共に助け合う姿勢への転換や目標への向かい方について描かれている。

“絶対的王者”広陵 エース高尾&山口&堀田の盤石3本柱で初の「夏・日本一」目指す

 「全国高校野球選手権・広島大会」(7月6日開幕)

 県内公式戦41連勝中の“絶対的王者”広陵に死角はない。今夏はエースの高尾響投手(3年)を中心に、最速146キロ左腕・山口大樹投手(3年)、マウンド度胸満点の堀田昂佑投手(2年)を加えた3本柱で頂点を獲りに行く。

 圧倒的な強さに盤石の選手層も整った。酷暑の夏を乗り切るためには今や絶対的な投手1人だけでは難しい。充実の布陣をそろえた中井哲之監督(61)はエース・高尾を「どれだけ休ませられるかがカギになってくる」と夏の戦いを展望した。

 今春のセンバツでは高尾が2試合を投げ抜くも、2回戦の青森山田戦で142球完投負けを喫した。高尾自身も「他のピッチャーにも頼れる時は頼らないといけない」と感じた戦い。高みを目指す上で2番手以降の台頭が急務な状況となっていた。

 そこでセンバツ後の春季県大会と中国大会では山口と堀田を中心に起用。県大会では高尾の登板を決勝の中継ぎ登板のみにとどめながらも優勝を果たした。

 しなやかなフォームからの快速球と切れ味鋭いチェンジアップで結果を残した山口は「今までは響だけだったけど、春に良い経験をして自分が投げて勝つんだという気持ちにもなった」と引き締まった表情。春季県大会の準々決勝、準決勝、決勝で先発した堀田は「高尾さん、山口さんを助けられるような投球をしたい」と意気込んだ。

 頼もしい仲間の存在に高尾も「大事なところは自分が投げたい気持ちはあるけど、それまでは助け合いながらやっていきたい」と1人で投げ抜くという気概にも変化があった。目標は同校史上初の「夏・日本一」。悲願に向けて“分業制”でまずは広島の夏を連覇する。

 ◇高尾 響(たかお・ひびき)2006年5月22日生まれ、18歳。福岡県出身。投手。右投げ右打ち。172センチ、73キロ。小学1年から軟式の土井ジャガーズで野球を始め、粕屋東中時は硬式の飯塚ボーイズに所属。広陵では1年春からベンチ入り。1年秋の神宮大会では準優勝。2年春のセンバツではベスト4。最速は148キロ。

 ◇山口 大樹(やまぐち・だいき)2006年4月6日生まれ、18歳。広島県三次市出身。投手。左投げ左打ち。178センチ、74キロ。十日市小4年時から十日市少年野球クラブで野球を始め、十日市中時は野球部に所属。最速は146キロで持ち球は直球、カーブ、スライダー、チェンジアップ。

 ◇堀田 昂佑(ほった・こうすけ)2007年7月11日生まれ、16歳。広島県出身。投手。右投げ右打ち。183センチ、81キロ。尾長小1年時に三篠ベアーズで軟式野球を始め、6年時にはカープジュニアに選出。中広中時は硬式の廿日市ボーイズに所属し、U-15侍ジャパンの一員として第5回WBSC U-15W杯出場。最速143キロ。持ち球は直球、カーブ、スライダー、チェンジアップ。