生成AIがコーチ&キャディー務める「バーディ・トーク」が8月発売 ルール上問題ないのかJGAに聞いてみた【小川朗 ゴルフ現場主義】
今年のジャパンゴルフフェアで試作品が登場し、注目を集めたAIデバイス「バーディ・トーク」の発売が迫る中、ゴルフ界での期待と注目が高まっています。
キャディー不在の影響やビギナーの増加により、ゴルフ界におけるアドバイザー役の不在が問題となっていた中、AIデバイス「バーディ・トーク」が注目を集めています。
「バーディ・トーク」にはアドバイス機能やショット分析機能などが搭載されており、ゴルファーの疑問や技術的なサポートに応えることが期待されています。
今年のジャパンゴルフフェアで試作品が登場するや、一気にゴルフ関係者の注目が集中。各マスコミも取り上げたAIデバイス「バーディ・トーク」(税込み3万9600円)の発売が8月下旬に迫ってきました。その全容に迫るとともに、ルールの総本山JGA(日本ゴルフ協会)や競技で活躍しているトップアマチュアゴルファーなど、各方面の関係者に今後主役になるであろうAIデバイスへの期待と注文を聞いてみました。
コロナ禍において密にならず。感染リスクのないスポーツとして注目されたゴルフ。実際にコースに出れば、その解放感と爽快感が人気を集め、ゴルフ場や練習場は活況を呈しました。
一方、ビギナーの増加に伴い再認識されたのが、セルフプレーの増加でキャディーさんがいなくなってしまった事実。キャディー付きが主流の時代は、ビギナーにとっては頼もしいサポーター役であり、ルールやマナーもアドバイスもしてくれて、スロープレーを予防する役割も果たしていました。バンカーならしや目土、ピッチマークの修復もしてくれて、コースを良好な状態に維持してくれてもいたのです。
結果、バンカーは足跡だらけ、グリーン上にはいくつものへこみがそこかしこに目立つようにもなりました。荒れ果てたコースが、キャディーさんというアドバイザー役・サポーター役の不在をあらためて印象づける結果となったのです。
そんな時代に間もなく登場するのが「バーディ・トーク」です。「ポケトーク」や「オートメモ」でおなじみのソースネクストが、ラウンド中に生じた技術的な疑問や、状況に応じた対処法などに答えを出してくれるデバイスを日本で初めて開発(自社調査のデータより)。8月下旬の発売に先駆け、6月20日にその全容を発表しました。
いったいどんな機能を発揮してくれるのでしょうか。この日会見に臨んだ小嶋智彰社長は「(1)アドバイス機能、(2)グリーンセンターまでの距離確認、(3)ショット分析機能を搭載しています」と説明しました。
(1)のアドバイス機能は、ボタンを押しながら質問するとAIがアドバイスを音声で回答してくれる機能です。(2)はグリーンセンターまでの距離を音声で確認できる機能。(3)のショット分析機能は、ボタンを押しながら利用クラブ、打球結果を言葉にするだけで、番手ごとの飛距離やミスの傾向を分析してくれます。分析結果は専用のアプリから確認できます。
以下はゴルファーの問いに「バーディ・トーク」が答えるやり取りです。
【難しいライにボールが止まり、どう打ったらいいか、悩んだ時】
Q.左足下がりのライではどう打てばいいですか?
A.左足下がりのライでは、ボールをやや右に置いてコンパクトに打ち、ボールを上げずに低く打ち出すことを心掛けましょう。
【ダフッてしまうショットが続いて困り果てた時】
Q.ダフリが出てしまう時、どうすれば改善しますか?
A.ダフリが出てしまう時は、スイングの際にクラブを少し短く持ち、クラブを浮かせて構えると改善することがあります。
【ルールで迷ったとき】
Q.ボールがカート道にあるときはどう動かすと良いですか?
A.ボールがカート道にあるときは、ペナルティなしで救済できます。カップに近づかないでスタンスがカート道にかからないように構えた時の球の位置を基点として、カップに近づかない1クラブレングス以内にドロップします。